初心者用ページ/努力値の振り方 [編集]
「努力値を振るにはどの敵を倒すのか」ではなく、「どの能力の努力値をどの位貯めるのか」という話。
wikiに載っている努力値の振り方は基本的な例の一つに過ぎません。
そのままでも問題はないですが、自分のパーティに合わせて努力値を細かく調整することが必要な場合もあります。
呼称解説 [編集]
特化 [編集]
努力値を252加算し、さらに性格補正で1.1倍にすることです。個体値31であればそのポケモンがとりうる最高値の実数値となります。
性格による上昇補正は1つの能力値にしかかけられないため、AS極振りなどでもA特化かS特化(最速)かでステータスが変化します。
極振り [編集]
極振り=1つの能力に努力値を252加算することです。
252振ることで、その能力を最大限に活かすこととなる最も基本的な努力値の振り方となります。
無振り [編集]
無振り=1つの能力に努力値を全く加算しないことです。
その能力の重要度が他の能力より低ければ、無振りになることがあります。
また、攻撃や素早さなどをあえて低くしたい時も無振りになります。
火力調整 [編集]
対峙するポケモンを想定し、特定の攻撃回数で相手を撃破できるよう努力値を調整することを「火力調整」と呼びます。
確定n発・乱数n発というのは火力調整の用語で、確定n発は特定のポケモンをn発の攻撃で必ず落とせる、
乱数n発は、特定のポケモンにn発攻撃すれば乱数次第で落とせる可能性がある ことを意味します。
具体的な数値を設定するには、web上で公開されているダメージ計算ツールを参考にするとよいでしょう。
- 火力調整の例
- ポリゴン2がガブリアスを撃破することを想定し、
HP実数値183&特防実数値106のガブリアスを、れいとうビームで1発で落とせる、
特攻実数値143になるように、特攻に性格1.1倍補正をかけ、特攻に努力値を36振る。
- C143ポリゴン2のれいとうビーム が H183D106ガブリアスに与えるダメージ「184~220」、割合「100.5%~120.2%」。確定1発。
耐久調整 [編集]
対峙するポケモンを想定し、特定の相手の攻撃を耐えられるように努力値を調整することを「耐久調整」と呼びます。
具体的な数値を設定するには、web上で公開されているダメージ計算ツールを参考にするとよいでしょう。
- 耐久調整の例
- ニンフィアがガブリアス対峙することを想定し、
攻撃実数値182のガブリアスがこだわりハチマキを持って放つじしんを、急所に当たらなければ耐えることができる、
HP実数値199&防御実数値92になるように、HPに228、防御に52の努力値を振る。
- A182ガブリアスのこだわりハチマキじしん が H199 B92ニンフィアに与えるダメージ「168~198」、割合「84.4%~99.4%」。
素早さ調整 [編集]
素早さの努力値を調整することを「素早さ調整」と呼びます。
また素早さに性格1.1倍補正をかけ素早さに極振りすることを「最速」、
素早さに補正はかけないものの素早さに極振りすることを「準速」、
個体値・努力値ともに0にし、さらに性格0.9倍補正をかけることを「最鈍」「最遅」と言います。
- 素早さ調整の例1
- サンダーがキノガッサと対峙することを想定し、
素早さに性格1.1倍補正をかけ素早さに極振りした(=最速の)キノガッサに先制するため、
最速キノガッサの素早さ実数値134より1だけ高い、素早さ実数値135になるよう、素早さに努力値を116振る。
- 素早さ調整の例2
- 霊獣ランドロスがメガバンギラスを後出しからばかぢからで1発で落とすことを想定し、
技りゅうのまいを1回した最速のメガバンギラスに先手を取れるよう、
霊獣ランドロスにこだわりスカーフを持たせ、素早さに努力値を196振る。
- 素早さ調整の例4
- 素早さ種族値13のツンデツンデがジャイロボールの威力を高めるため、
またトリックルーム下でなるべく先手を取って行動できるように、素早さを最鈍にする。
HP調整 [編集]
HPを特定の値にすることによる、定量ダメージの被害を最小限に、
定量回復の効果を最大限に高めた調整を「HP調整」と呼びます。
例えば、あられやすなあらしの天候ダメージは最大HP÷16(余り切り捨て)です。
よって、最大HPが160の場合、1ターンごとに10ダメージを受けますが、
最大HPが160より1少ない159の場合、1ターンごとのダメージが9となります。
この差により、以下で示すように、天候ダメージを2度受けると、
最大HP160の場合残りHPが140、最大HP159の場合残りHPが141となり、最大HP159の方が残りHPが多くなります。
最大HP160の場合 : 160 → 150 → 140 → 130 → 120 → 110 → 100 → 90 → 80 → 70 → 60 → 50 → 40 → 30 → 20 → 10 → 0
最大HP159の場合 : 159 → 150 → 141 → 132 → 123 → 114 → 105 → 96 → 87 → 78 → 69 → 60 → 51 → 42 → 33 → 24 → 15 → 6 → 0
このように、定量ダメージ/定量回復をコントロールし、利を得るのがHP調整の目的です。
天候ダメージは159のように16の倍数より1低い数値が最小限の被害となります。
この16の倍数より1低い数値を 16n-1 と示します。nには自然数が入り、143,175,191,207 なども16n-1となります。
特にたべのこしなどの回復効果のある道具・特性・技を活かさず、
その値にした時としない時で耐久値に大きな差が出ないのであれば、16n-1調整が最も望ましいです。
16n-1は8n-1や4n-1なども満たすので、天候ダメージ,もうどく,どく,やけど,やどりぎのタネ,のろいなどのダメージが最小限です。
他、8n-1や 16n-1に近い効果を得られる16n-3などもよくある調整です。
極振りをする場合でも2つの能力に252ずつ振った余りの4を利用し奇数調整にはした方が良く、
偶数にすると、技「のろい」など思わぬ定量ダメージで効率悪く落ちることになりがちです。
- HPの実数値とその効果
HP 効果 実数値例 16n-1 砂嵐・霰によるダメージが最小限になる
状態異常「やけど」「もうどく」によるダメージが最小限になる143,159,175,191,207 など 16n-3 4n+1を満たしつつ、16n-1に近い効果を得る 141,157,173,189,205 など 10n-1 道具「いのちのたま」によるダメージが最小限になる 149,159,169,179,189 など 8n-1 状態異常「どく」によるダメージが最小限になる
技「やどりぎのタネ」によるダメージが最小限になる143,151,159,167,175,183,191,199,207 など 6n-1 道具「ゴツゴツメット」によるダメージが最小限になる 143,149,155,161,167,173,179,185,191 など 4n-1 技「のろい」「あくむ」によるダメージが最小限になる 2n+1(奇数) 技「じこさいせい」などによる回復効果が最大限になる
岩4倍弱点のポケモンが技「ステルスロック」のダメージ×2を耐える
技「とびひざげり」「とびげり」を外した時の反動ダメージ×2を耐える16n 道具「たべのこし」による回復効果が最大限になる
特性「アイスボディ」による回復効果が最大限になる
技「アクアリング」「ねをはる」による回復効果が最大限になる144,160,176,192,208 など 8n 特性「ポイズンヒール」「かんそうはだ」による回復効果が最大限になる 136,144,152,160,168 など 4n 道具「オボンのみ」による回復効果が最大限になる
技「みがわり」2回でオボンのみが発動する
技「みがわり」3回で能力上昇きのみが発動する
技「みがわり」3回で特性「むしのしらせ」「しんりょく」などが発動するHPになる
カプZで半分回復実発動3n 特性「さいせいりょく」による回復効果が最大限になる 159,177,201,207,213,216 など 2n(偶数) HP満タン状態で技「はらだいこ」を使用するとオボンのみが発動する
HP満タン状態で技「いかりのまえば」「カタストロフィ」を受けるとオボンのみが発動する4n+1~3 技「みがわり」の試行回数が4回になる 16n+1~3 技「みがわり」の試行回数が4回になりつつ、16nに記述されている
道具「たべのこし」や特性「アイスボディ」などの回復効果が高まる129,131,145,147,161,163,177,179,193,195 など 50n+α HP満タン状態で技「ちきゅうなげ」「ナイトヘッド」による攻撃をn回耐える 151(3回),201(4回) など 実数値205 技「ちきゅうなげ」「ナイトヘッド」による攻撃をみがわりが1回耐える
11n [編集]
性格により1.1倍補正される能力において、11nは1.1倍にした余りの切り捨てがないため、効率が最もよい数値です。
補正前の数値で10nにすることで、補正後の値が11nになります。
ただし効率がよいというだけで「優先すべき調整という意味ではない」事は覚えておきましょう。
- 11nになる数字
- ~121,132,143,154,165,176,187,198,209…
具体的な努力値の振り方 [編集]
- 例1:テラキオン
- 極振りの一例です。
HP 攻撃 防御 特攻 特防 素早 テラキオン 91 129 90 72 90 108 ばつぐん(4倍) --- ばつぐん(2倍) じめん/エスパー/みず/くさ/かくとう/はがね/フェアリー いまひとつ(1/2) あく/ノーマル/むし/どく/ほのお/いわ いまひとつ(1/4) --- こうかなし --- - 見ての通りテラキオンは攻撃と素早さに長けている種族値であると言えます。
- タイプは岩/格闘
相性補完に優れる格闘技と岩技を両方タイプ一致で撃てるのが大きな強みとなります。
岩・格闘技を両方半減以下に抑えられるポケモンは数えるほどしかいません。
一方弱点は多く、特にメジャーな水・格闘・地面技を抜群で通してしまううえに、主力のインファイトの効果で数値以上に打たれ弱いのが欠点です。 - 以上のことからテラキオンには、高い攻撃と素早さ、範囲優秀な一致技を活かして相手を上から叩き潰す戦い方が向いていると言えるでしょう。
そのため攻撃と素早さに252ずつ振るのがテンプレとなっています。
- 例2:シュバルゴ
- 極振りの一例です。
HP 攻撃 防御 特攻 特防 素早 シュバルゴ 70 135 105 60 105 20 ばつぐん(4倍) ほのお ばつぐん(2倍) --- ふつう(1倍) みず/でんき/かくとう/じめん/ひこう/いわ/ゴースト/あく いまひとつ(1/2) ノーマル/こおり/エスパー/むし/ドラゴン/はがね/フェアリー いまひとつ(1/4) くさ こうかなし どく - 見てのとおり素早さが低く、耐久力と攻撃力に優れています。
更に無効(こうかなし)・半減(1/2or1/4)が計10個もあり、相手の攻撃を半減で受けやすいと言えます。
例1のテラキオンと違い、半減読みで積極的に繰り出して相手の攻撃を耐え、高い火力で反撃する戦い方が向いています。
よって、基本的に攻撃と、HPを上げれば物理特殊両方の耐久が上がるのでHPに極振りします。
例1、2の通り、極振りの考え方の一つに『高い能力2箇所を極限まで伸ばす』というものがあります。
- 例3:ハリテヤマ
- 調整振りの一例です。
HP 攻撃 防御 特攻 特防 素早 ハリテヤマ 144 120 60 40 60 50 - ※特性が「あついしぼう」の場合、ほのお・こおり半減
ばつぐん(4倍) --- ばつぐん(2倍) ひこう/エスパー/フェアリー いまひとつ(1/2) むし/いわ/あく いまひとつ(1/4) --- こうかなし --- - ハリテヤマもシュバルゴ同様、素早さが低く、耐久力と攻撃力に優れています。
ただし、シュバルゴと異なりHP種族値が防御・特防種族値より極めて高い場合が今回の例です。 - HP・防御・特防は、実数値の比率が 2:1:1 に近い時、最も耐久力に優れています。
ハリテヤマが例2同様攻撃とHPに極振りした場合のHPと防御と特防の実数値は 251-80-80なので、
この2:1:1の比率から大きく逸脱してしまいます。 - よってハリテヤマの場合、攻撃に振った余りはHPではなく防御と特防に振り分けるのが基本となります。
- 参考) 攻撃252を前提として、
HP252防御4と振った場合のHP・防御・特防実数値と耐久値
HP:防御:特防=251-81-80 防御耐久値20331・特殊耐久値20080 - 防御100特防92と振った場合のHP・防御・特防実数値と耐久値
HP:防御:特防=219-93-92 防御耐久値20367・特殊耐久値20148
努力値64を余らせたうえで、上記と同程度の耐久値を実現
- 例4:キノガッサ
- キノガッサが特性ポイズンヒール+どくどくだま+みがわりという戦法を取る場合の、HP調整の一例です。
HP 攻撃 防御 特攻 特防 素早 キノガッサ 60 130 80 60 60 70 - ここでは最大効率を求めます。
ポイズンヒールは毒/猛毒状態になると毎ターンHPが8分の1回復するという特性です。
みがわりはHPの4分の1を消費して身代わり人形を出す技です。
つまり、みがわりが4回使えるようにするには4nにしてはいけません。
さらにポイズンヒールのHP回復を効率良くするためには、8n+1~3である必要がありますが、
天候ダメージを極力抑えることを考えると、16n+11がもっとも効率がよいとされています。理由は以下の通りです。
- 16n+11でのみがわりのHP=4n+2
- 16n+11でのポイズンヒール回復量=2n+1
- 16n+11での天候ダメージ=n
- つまり16n+11であるならば、ポイズンヒール2回でみがわり分のHPを回復しつつ、
ポイズンヒール1回の回復量が天候ダメージ2回を1上回ります。 - この戦法はたった1のHPの積み重ねが重要になるので、HPの数値には気をつける必要があります。
- 例5:ガブリアス
HP 攻撃 防御 特攻 特防 素早 ガブリアス 108 130 95 80 85 102 - ガブリアスには様々な振り方がありますが、ここではLv.50で対戦することを想定した陽気のガブリアスに攻撃と素早さに極振りしたことを前提とします。
今回の例は努力値の端数をどこに振るかというお話です。 - 攻撃と素早さに努力値を252振ると、252+252で合計504。努力値は合計510振れるため、あと6をどこかに振ることができます。
実際はステータス計算の都合上、努力値は4の倍数ごとにステータスに反映されるため、実質どこか1つのステータスに4を振ることになります。(6-4=2、余りの2はどこに振ってもステータスは変わりません。) - まず特攻には振りません。ガブリアスの場合特殊攻撃技のだいもんじを搭載することはありますが、
振らない理由は性格による0.9倍補正が特攻にかかっているため、
特攻に4を振っても上昇値が端数止まりのまま切り捨てられてしまいLv.50時のステータスが変わらないためです。
ですので、HP・防御・特防のいずれかに振ることになります。 - ガブリアスのHP・防御・特防の実数値のステータスはそれぞれ、183-115-105です。
2:1:1の比率が最も硬いので、この原則に基づくのであればHPに振るのがベターです。
しかし、HPに振ることも少ないです。理由はHPに努力値4を振るとHPのステータスが184になり、8nとなってしまうためです。
8nはやけどのダメージが最大効率です。
HPに努力値4を振らなければHP調整の項にあるとおり、実数値183につき8n-1となり、
やけど・やどりぎのタネなどのダメージ効率が最小効率となります。
よって防御か特防に端数の4を振るのが一般的です。 - このように、端数も細かく考えて振るのがポケモンです。
素早さ調整の重要性 [編集]
ポケモンバトルにおいて、素早さは他の能力と比べて重要な能力です。
素早さは1という数値の争いで、1でも素早さが高いと先に技を使えます。大体はこれによって優劣が決まります。
ですから素早さを想定する相手の素早さより高く設定するということは、耐久調整より重要な意味を持っています。
また、確実に先手を取れることがわかれば先手前提の行動選択ができるため、行動選択上も優位となります。
基本的には 特定のポケモンの最速状態を抜き、確実に先手を取れるようにする です。
中速のポケモンはキノガッサ(素早さ種族値70)の催眠ループの起点にされないようにそれを抜く調整をしたり、
トップメタのメガガルーラを抜いたりと、特定の素早さのラインを抜いて確実な先手を確保します。
これはすばやさ実数値表などを参考にして決めてもよいでしょう。
種族値が低い箇所に努力値を振るメリット [編集]
基本的にはポケモンの育成は長所を伸ばすように努力値を振り、短所はプレイングや控えのポケモンでカバーするのですが、場合によっては種族値が低い部分に振ったほうが活躍の幅が広がることもあります。
- 例6:ランターン
HP 攻撃 防御 特攻 特防 素早 ランターン 125 58 58 76 76 67 - このような種族値の場合で鈍足アタッカーをする場合は、HC252振りをしてはいけません。なぜなら、努力値の無駄が多いからです。
先に結論を言ってしまえば、ランターンのHC252(使用努力値504)の耐久と火力は、H12 B100 C252 D116(使用努力値480)とほぼ同じになります。
つまり、後者のほうが前者より24だけ多く努力値を使えるというわけですね。
ただ、これはあくまでHC252振りとの比較であり、基本的にはアタッカー型ランターンはBC252やCD252に振ることが多いです。 - なお、HPが高く防御特防が低いランターンとは逆に、HPが低く防御特防が高いツボツボではBD252振りをしてはいけません。
こちらも先に結論を言ってしまえば、BD252振りツボツボ(使用努力値504)の耐久はH100振りツボツボ(使用努力値100)とほぼ同じです。
単純計算で404もの努力値が無駄になるのに等しいため絶対に止めましょう。
- 例7:ハピナス
HP 攻撃 防御 特攻 特防 素早 ハピナス 255 10 10 75 135 55 - このポケモンでも、防御・特防まんべんなく受ける場合にはH振りよりもBD振りを優先すべきです。
その理由を知るためには耐久指数という概念を知る必要があります。
耐久指数とは、物理耐久指数と特殊耐久指数の2つがあり、物理耐久指数は「HPの数値×防御の数値」で求まり、特殊耐久指数は「HPの数値×防御の数値」で求まります。
その耐久指数とは、高ければ高いほど耐久がある、とだけ知っておくだけで構いません。 - では、性格ずぶとい・個体値31-0-31-31-31-31のハピナスでステータス計算をしてみて、耐久指数を確認してみます。
まず、努力値508をH252 B124 D132と振った場合のレベル50時のステータスと耐久指数はこちら
- ステータス:362-13-50-95-172-75
- 物理耐久指数:18100
- 特殊耐久指数:62264
- 続いて、努力値508をH4 B252 D252と振った場合のレベル50時のステータスと耐久指数はこちら
- ステータス:331-13-68-95-187-75
- 物理耐久指数:22508
- 特殊耐久指数:61897
- このように、明らかに物理耐久指数が後者のほうが高いことがわかるはずです。
特殊耐久指数こそ多少下がってしまいますが、むしろこの多少のロスだけで4000近く物理耐久指数を上げられると考えると決して悪いものではありません。
- 例8:カミツルギ
HP 攻撃 防御 特攻 特防 素早 カミツルギ 59 181 131 59 31 109 - 最後に、壊滅的な特防を持ちながら、一定数特防振りの調整が見られるこのポケモンで、種族値が低い箇所に努力値を振る意義を考えていきましょう。
実際には細かく努力値調整が行われますが、説明のため思い切って「陽気ASぶっぱ残りH」と「陽気DSぶっぱ残りA」で比較してみたいと思います。
- まず、努力値508をH4 A252 S252と振った場合のレベル50時のステータスはこちら
- ステータス:135-233-151-x-51-177
- 続いて、努力値508をA4 D252 S252と振った場合のレベル50時のステータスはこちら
- ステータス:134-202-151-x-83-177
- この2つを、「陽気ASぶっぱ残りH」を基準として数値の増減で比較してみましょう。
おや? 数値上では損にも得にもなっていないように見えますね。
HP 攻撃 防御 特攻 特防 素早 陽気AS 135 233 151 x 51 177 陽気DS 134 202 151 x 83 177 変化量 -1 -31 なし x +32 なし - ……では見方を変えて、数値の倍率で比較するとどうなるでしょうか。
攻撃はわずか0.9倍弱の倍率に対し、特防はなんと1.6倍以上の倍率であることがわかりました。
HP 攻撃 防御 特攻 特防 素早 陽気AS 135 233 151 x 51 177 陽気DS 134 202 151 x 83 177 増減率 約0.99倍 約0.87倍 なし x 約1.63倍 なし
このことから元々種族値が高い箇所の努力値振りを減らすと減少率は小さく、元々種族値が低い箇所の努力値振りを増やすと増加率が大きくなるという結論が導き出せます。 - カミツルギのほかにも、メガリザードンYなどは特攻努力値の寄与が小さく、防御努力値の寄与が大きいポケモンのため、特攻を削って防御寄りにした調整(「H252 B100 C116 D4 S36振り」等)もよく見られます。
ここまでで、勘違いしてはいけないのは、あくまで無振りに比べたら上昇率が高いだけに過ぎず、ポケモン全体から見ると決して高い数値にはならないということです。
例えば、ヒヒダルマで攻撃無振り・特攻全振りすると、確かに減少幅は小さく増加幅は大きいですが、だからといってオーバーヒートが実用レベルまで強くなることはありません。
攻撃を削ったカミツルギも同様で、特防振りにより最低限の特殊耐久は得られますが、だからといって超火力の等倍特殊技を確定耐えできるようにもなりません。
ハピナスやツボツボのような例外を除いて、基本的には長所を伸ばすように(種族値の高い箇所に)努力値を振り、短所(種族値の低い箇所)はプレイングや控えのポケモンでカバーするという方針を忘れないようお願いします。
最後に [編集]
結局は、種族値によってある程度努力値の振り方の方向性は決まるものの、
タイプ、特性、技、アイテム、想定する相手等を加味して努力値の振り分けは考えなければいけません。
努力値の振り分けはそのポケモンの育成計画や運用方針に直結するものなので、真剣にそして慎重に決定しましょう。