ブースター [編集]
No.136 タイプ:ほのお 通常特性:もらいび(受けた炎タイプの技を無効にし、交代するまで炎技の威力が1.5倍になる) 隠れ特性:こんじょう(状態異常のときに攻撃が1.5倍になる・やけどによる物理技の威力低下を無視) 体重 :25.0kg(けたぐり・くさむすびの威力40)
物理炎 | HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早 | 合計種族値 | 特性 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ブースター | 65 | 130 | 60 | 95 | 110 | 65 | 525 | もらいび/こんじょう |
ウインディ | 90 | 110 | 80 | 100 | 80 | 95 | 555 | いかく/もらいび/せいぎのこころ |
ヒヒダルマ | 105 | 140 | 55 | 30 | 55 | 95 | 480 | ちからずく/ダルマモード |
エンテイ | 115 | 115 | 85 | 90 | 75 | 100 | 580 | プレッシャー/せいしんりょく |
ガラガラ(アローラ) | 60 | 80 | 110 | 50 | 80 | 45 | 425 | のろわれボディ/ひらいしん/いしあたま |
ブイズ:イーブイ シャワーズ サンダース ブースター エーフィ ブラッキー リーフィア グレイシア ニンフィア
イーブイの進化系、通称ブイズの一角に当たるほのおポケモン。
突出した物理攻撃力を持つも、アンバランスな種族値配分と習得技の貧相さから、長きにわたって不遇ポケモンの代名詞とされてきた。
六世代では切望されていたフレアドライブを習得、七世代ではZワザによる恩恵も相まって地道に強化されてはいるが、根本的な解決に至っていないのが正直なところである。
- ステータスについて
- 合計種族値は525と高いものの、配分バランスが悪い。
低防御かつ低HPであるため、物理攻撃はサブウェポンとして多い不一致の岩・地面はもちろん、等倍一致でも致命傷になりやすい。
素早さは中途半端で、補正有り・こだわりスカーフ持ちでも最速122族(ゲッコウガ)までしか抜けず、トリパに組み込むにしてはやや速いので、アローラガラガラが壁となる。
A130・C95と攻撃面の種族値は高水準だが、以上の理由により攻撃の機会自体を作ることが難しい。
- 習得技について
- 最大打点であるフレアドライブは火力こそ申し分ないが、HPの低さゆえ反動ダメージが痛く、持たせたいきあいのタスキとの相性も悪い。
アタッカーとして運用する場合は工夫してカバーする必要がある。
他のブイズ同様サブウェポンの選択肢は少なく、すてみタックル・アイアンテール・ばかぢから・あなをほるといった程度。
ジメンZによって使いやすくなったあなをほるは、第七世代ではわざマシン28がきゅうけつに置き換わって削除されたため過去作がどうしても必要となり、
アローラマーク付き限定ルール下では参戦出来なくなってしまうのは痛いところ。
- 競合相手について
- ヒヒダルマ・ウインディ・エンテイといったほのおタイプの物理アタッカーは単タイプの時点で層が厚く、それらを差し置いて採用する理由は見出しがたい。
複合タイプにも目を向けると、バシャーモ、ガオガエンと言った環境トップのエースの存在も無視できない。
攻撃範囲は勿論の事、前者は素早さで、後者は特性や技による器用さで大きな差をつけられている。
総じて扱いにくいポケモンだが、差別化の糸口となる要素を拾い上げていきたい。
たとえば、やや高めの特殊耐久により、H振りでカプ・テテフのフィールドサイコキネシスを一耐えする程度の行動保証を持たせられる。
また、サブウェポンの扱いにくさもZワザによりある程度解消されており、ジメンZによりアーゴヨンのようなポケモンを倒すことが可能にはなった。
個々の要素は細いものの、とにもかくにもライバルが非常に多いため、それらにない強みを見出していきたい。
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特性考察 [編集]
- もらいび
- 炎技読みで繰り出せるが、相手の炎タイプの弱点を突く為にはジメンZ(あなをほる)などが必要となる。
ちなみにメガリザードンYに対しては、ひでりとの相乗効果で、フレアドライブでも確定で倒すことが可能となる。
トレースに注意。
- こんじょう
- 隠れ特性。炎タイプ唯一のこんじょう持ちだが、元々タイプ耐性で火傷にはならない。
能動的な発動にはどくどくだまを持たせる必要があり、ターン毎にダメージ量が増えてしまう。
かえんだまで一定のダメージ量で抑えられる他のこんじょう持ちと比べても、ミスマッチで扱いづらい。
発動できても鈍足かつ低耐久であるため、まともに行動回数を確保するにはトリックルームなどのサポートが必須。
技考察 [編集]
物理技 | タイプ | 威力 | 命中 | 効果 | 解説 | |
---|---|---|---|---|---|---|
フレアドライブ | 炎 | 120(180) | 100 | 反動1/3 火傷10% | タイプ一致物理のメインウェポンだが反動が痛い。 | |
ニトロチャージ | 炎 | 50(75) | 100 | 素早さ↑100% | 積み技兼攻撃技。バトンタッチするのもよい。 | |
ばかぢから | 闘 | 120 | 100 | 攻撃防御↓ | 物理サブウェポン。炎が通らない相手にもよく効く。 | |
すてみタックル | 無 | 120 | 100 | 反動1/3 | 素の状態で最高威力のノーマル技だが反動が痛い。イーブイのレベル習得技。 | |
おんがえし | 無 | 102 | 100 | - | アタッカーならすてみタックルと選択のサブウェポン。 | |
からげんき | 無 | 70→140 | 100 | - | こんじょう型でのサブウェポン。HPが高い状態ではじたばたより威力が出せる。 | |
のしかかり | 無 | 85 | 100 | 麻痺30% | 威力は微妙だがワンチャン狙えると思えば悪くはない。第3世代教え技限定。 | |
じたばた | 無 | - | 100 | - | 脆いのできあいのタスキで最大火力は狙える。 | |
でんこうせっか | 無 | 40 | 100 | 優先度+1 | 最後っ屁、きあいのタスキ潰し、ダメ押し、その他諸々。それなりに役立つ。 | |
あなをほる | 地 | 80 | 100 | - | ほぼZ技用だが、役割破壊としては優秀。第3~第6世代わざマシン限定・VC産第1・第2世代では覚えない。 | |
かみつく | 悪 | 60 | 100 | 怯み30% | ほとんどシャンデラ、ブルンゲルピンポイント。素早さの関係で怯みは狙いにくい。 | |
アイアンテール | 鋼 | 100 | 75 | 防御↓30% | 岩、フェアリーに。教え技。 | |
特殊技 | タイプ | 威力 | 命中 | 効果 | 解説 | |
オーバーヒート | 炎 | 130(195) | 90 | 特攻↓↓ | 撃ち逃げ専用として割り切ればかなり優秀。 | |
だいもんじ | 炎 | 110(165) | 85 | 火傷10% | 特殊メインウェポン。物理型でもほのおのキバより強い。 | |
かえんほうしゃ | 炎 | 90(135) | 100 | 火傷10% | PPが多く耐久型等で安定して使える。 | |
ふんえん | 炎 | 80(120) | 100 | 火傷30% | 火傷だけ狙いたいならおにびの方が確率が高いが、技スペースを節約したいなら。 | |
ほのおのうず | 炎 | 35(52) | 85 | 拘束 | あくびとセットで。度々外れるので注意。 | |
めざめるパワー | - | 60 | 100 | - | 主に氷、電気、草、岩辺りが狙い目。相性補完、ピンポイント狙い等。 | |
シャドーボール | 霊 | 80 | 100 | 特防↓20% | かみつく同様、シャンデラ等に。 | |
アシストパワー | 超 | 20~ | 100 | - | 2刀を活かしてバトンタッチ先にするなら。ハンテールやサクラビスのからやぶバトンなら威力140。 | |
シンクロノイズ | 超 | 120 | 100 | - | 炎タイプ以外に無効だが、炎・格闘タイプや特性もらいびに有効。 | |
でんじほう | 電 | 120 | 50 | 麻痺100% | VC産第2世代わざマシン限定。もらいびと両立できない。 命中不安だが、麻痺確定は素早さの低いブースターと相性が良い。デンキZでZワザにしてもよい。 | |
変化技 | タイプ | 命中 | 解説 | |||
おにび | 炎 | 85 | 耐久型、サポート、スリップダメージ狙い等用途は様々。 | |||
どくどく | 毒 | 90 | 上と同じ。炎にも撃てるが相手の火力を削れないのでどっちもどっち。 | |||
あくび | 無 | - | 交代読みで撃ったり交代促進に使ったり。 優秀な流し技だが、ヒヒダルマ・エンブオー・カエンジシなど炎タイプでの習得者は多い。 | |||
ねがいごと | 無 | - | 耐久型には必須。まもるとセットで使いたい。 | |||
まもる | 無 | - | 様子見、ねがいごとと併用、たべのこし・状態異常のターン稼ぎ等使い道はそれなりにある。 | |||
あまえる | 妖 | 100 | 物理に対する嫌がらせ。おにびと両方入れるとスペースが厳しい。 | |||
バトンタッチ | 無 | - | ニトロチャージの引き継ぎにセットで。 | |||
こわいかお | 無 | 100 | ニトロチャージではできない努力値調整に。後続のサポートにもなる。 |
型考察 [編集]
物理アタッカー型 [編集]
性格:いじっぱり/ようき/せっかち/さみしがり
特性:もらいび
努力値:攻撃252 HP252orすばやさ252
持ち物:各種Zクリスタル/いのちのたま/こだわりスカーフ/とつげきチョッキ/せんせいのツメ
確定技:フレアドライブ
攻撃技:だいもんじorオーバーヒート/すてみタックルorおんがえし/でんこうせっか/めざめるパワー(氷・電など)
ばかぢから/あなをほる/シャドーボールorかみつく/ニトロチャージ
変化技:おにび/あくび/おいわい
撃ち逃げの火力は高いが、反動で少ない耐久をさらに削られるため長持ちしない。
ブイズ特有の豊富な補助技を捨てることになるが、フルアタでとつげきチョッキを持たせて特殊相手への繰り出し性能を上げるのも手。
ニトロチャージは最速でも130族を抜けない素早さが痛いが、とつげきチョッキを持ったままでも使える積み技として考えると調整範囲が増える。
ポケモンセンターお誕生日サービスのイーブイはZワザ化すると全能力上昇するおいわいを覚えている。性格はようき固定。
ただ積んで殴るだけではメガリザードンXの壁が厚いものの、ブースターを使う上で有用であることに変わりはない。
- ASスカーフブースターに関して
- ブースターをASスカーフで運用した場合、フレアドライブの反動に関係するHも含め
同タイプのASスカーフヒヒダルマの劣化になる。
ブースターの差別化要素であるもらい火と特防の高さが生きる場面もあるが
ブースターが最速122族抜きに留まり、主要なポケモンの耐久無振りに対して確1にならない一方
ヒヒダルマは準速で145族抜き、役割対象である鋼タイプ及び並みのH振りを確1する火力を両立し
サブウェポンもスカーフで使いやすいとんぼがえり等良いものが揃っている。
しかし低速かつ物理低耐久であるブースターに相性のいい持ち物であることに変わりなく
PGL統計上、ブースターにおいて最も使用されている型である。
こんじょうアタッカー型 [編集]
性格:いじっぱり/ようき/ゆうかん
特性:こんじょう
努力値:攻撃252 HP252or素早さ252
持ち物:どくどくだま
確定技:フレアドライブ
優先技:ニトロチャージ/からげんき/ばかぢから
攻撃技:すてみタックルorおんがえし/でんこうせっか/かみつく
変化技:まもる/おにび/あくび
こんじょう発動からの一致フレアドライブで負荷をかける型。
ブースター以下の鈍足や耐久型への崩しを重視するならAS振り。
サイクルや撃ち合いを重視するならHA振りになる。
得られる火力は相当なものだが、物理面の脆さと中途半端な素早さがネック。
特に耐久面はもともとの脆さに加えて猛毒と反動ダメージによりさらに短命となるため、トリックルームやおいかぜなどのサポートが欲しい。
有用なサブウェポンがばかぢから程度しかなく範囲が狭いこともあって、運用難度はかなり高い。
加えてA特化こんじょうフレアドライブの火力指数は54000。
ヒヒダルマの無補正A252ちからずくフレアドライブのそれが44928。
さらにあちらは持ち物が自由であるため、いのちのたまの補正を加えると火力指数はブースターを超える58406に。
一致技の火力・素早さ・攻撃範囲ともヒヒダルマに劣ることになるため、普通に運用するだけなら見劣り気味に。
ニトロチャージの追加効果が作用すること、トリックルームの適性が比較的高めな点で差別化したい。
一応サブウェポン(ばかぢから・からげんき)の威力ではこちらが勝る。
とはいえからげんきが有効な相手や状況は限られ、ばかぢからは仮想敵に対する確定数が無補正A252@いのちのたまヒヒダルマのそれとほぼ変らないことに留意。
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特殊型 [編集]
特性:もらいび/こんじょう(でんじほう採用時)
性格:ひかえめ/おくびょう/れいせい
努力値:特攻252、HPor素早さ252をベースに調整
持ち物:Zクリスタル/こだわりスカーフ/いのちのたま/とつげきチョッキ
確定技:だいもんじorかえんほうしゃ
優先技:シャドーボール/でんじほう
特殊技:めざめるパワー/アシストパワー/シンクロノイズ(Zクリスタル採用時)
物理技:ばかぢから/アイアンテール/ニトロチャージ
変化技:まもる/おにび/あくび/ねがいごと
特攻は95と低くなく、特殊アタッカーとしても運用可能。
でんじほうは金銀VC限定のため、使用不能な通常のルールではシャンデラに見劣りしがち。
攻撃も素でそこそこ高いので、両刀もありか。
耐久型 [編集]
性格:おだやか
特性:もらいび
努力値:HP252 素早さ調整 残り特防
持ち物:たべのこし/ラムのみ/オボンのみ/しめつけバンド
確定技:ねがいごと/まもる
優先技:ほのおのうず/どくどくorおにび
攻撃技:かえんほうしゃorふんえん/めざめるパワー(地/岩)
変化技:あくび/バトンタッチ
おにび、もらいび、高い特防110を活かした耐久型。
貰い火炎としてはヒードランに次いで特殊耐久が高く、4倍弱点のない炎タイプとしてはガオガエン、エンテイに次いで特殊耐久が高い。
特殊草や炎等を読んで出す。交代で出てくる物理アタッカーには鬼火を撃てる。
第7世代ではやけどの定数ダメージが下がり、おにびだと遂行速度が遅くなった点に注意。
HP種族値が低いため、実際はウインディやエンテイと耐久力はあまり変わらない。
実際の特殊耐久力(HP×特防)は補正ありで、ウインディ28565、ブースター30616、エンテイ30858。補正なしだとブースター27864。
しかもウインディはあさのひざし・バークアウトを覚えることも可能なため、結果的にはウインディの方が汎用性は高め。
回復技はねがいごと+まもるの併用。たべのこしと相性がよく、味方の回復もできることが利点。
しかしウインディのあさのひざしに比べると発動が遅く、まもるの所持により読み合いが発生し技スペースも圧迫することが欠点。
まもるとねがいごとの併用で天候特性やカプ系のフィールドのターンを消費させられるが、雨パ・砂パには繰り出しにくく、
カプ・レヒレにはフィールドでおにびも通らず、ちょうはつの採用率も高いため素直に退いたほうがよい。
耐久型でスリップダメージがメインの型になるため基本は特殊ベースのおだやかが安定。
あくびを採用することであくび+まもるによる起点化や、疑似昆布戦法のようなことも可能。
ほのおのうずの採用や、他のポケモンによる状態異常撒きがあればより使いやすくなる。
対ブースター [編集]
- 注意すべき点
- 攻撃種族値130+こんじょう+フレアドライブの破壊力。からげんき、ばかぢから、あくび、おにび。
特殊耐久も高いため、チョッキ持ちでニトロチャージを積んだり、ねがいごとでの耐久型も。
- 対策方法
- 足は遅く物理耐久も脆いので、素早い物理アタッカーで上から殴る。高火力先制技で倒す。
攻撃範囲は狭いので炎+ノーマル+格闘が通らないポケモンなら比較的有利。シャンデラ、ブルンゲル等。かみつくを覚えるが威力が低め。
反動技がメインなのでゴツゴツメット+回復技で粘れば勝手に削れていく。
カプ・レヒレならタイプ相性上でも有利で、おにび・あくび等の状態異常もシャットアウト出来る。