カイオーガ [編集]
No.382 タイプ:みず 特性:あめふらし(天候が雨になる) 体重:352.0kg(けたぐり・くさむすびの威力120) ・ゲンシカイオーガ タイプ:みず 特性 :はじまりのうみ(戦闘に出ている間、天候が「つよいあめ」になる) 体重 :430.0kg(けたぐり・くさむすびの威力120)
高い特攻種族値と特性による雨補正で高威力の水技で攻撃できる第3世代のみずタイプの禁止伝説ポケモン。
アイテム補正なしの最大火力雨しおふきでH振りイベルタル・ゼルネアスに確1を取るなど、耐久無振りのアタッカーであればみず技に耐性があっても突破するほどの火力を誇る。
そのため、伝説ポケモンと一般ポケモンの共存が必要なルールでは、対策としてくさタイプやみず無効特性の需要が跳ね上がり、
通常環境では中々お目にかかれないドクロッグやパラセクトにも採用意義が生まれることも。
第6世代よりゲンシカイキを獲得したが、物理攻撃を使わないカイオーガにとって攻撃が50もプラスされるのは使い勝手がいいとはいえない。
しかし、ゲンシグラードンの「おおひでり」によりみず技が無効になり、通常の雨ではおおひでりを塗り替えられないため、従来通りの運用では大きな弱点が生まれることになった。
数値上は火力アイテムやこだわりスカーフを持たせたいものの、ゲンシグラードンから天候を奪うためにゲンシカイキを選択するカイオーガも増えている。
ダブルバトルではメガレックウザと組んで天候を奪いカイオーガを活用させるコンボ(オーガレック)も有名である。
第7世代ではZワザはもちろんのこと、エレキフィールド、グラスフィールドで弱点となるでんき、くさ技の威力強化の機会が増え、相対的に落とされやすくなった。
特にカプ・コケコは非常に苦しく、相方として採用されやすいレックウザともども一致で弱点を突かれてしまう。
新規参入のソルガレオ、ルナアーラに対しても必ずしも有利とはいえず、総じて第6世代と比べると逆風である。
ネクロズマもウルトラバーストされるとみず技が効きにくい。
形態考察 [編集]
通常カイオーガ [編集]
C特化時の雨下最高火力しおふきの火力指数は74925となる。
これは特化メガネカプ・テテフのフィールド下サイコキネシス(60750)を軽く超える高火力であり、スカーフや追い風でSを補われると手がつけられなくなる。
水半減の草・竜には氷技、水には雨により必中となった雷が弱点で通るため、止められるポケモンはかなり限られる。
ただし水技無効でサブの通りも悪いゲンシグラードンにはなすすべも無いため注意。
- あめふらし
- 「あめがふっている」状態の仕様
- 場に出たときに発動し、5ターン(「しめったいわ」を持っている場合8ターン)の間持続する。
- ほのおタイプの技の威力が半減し、みずタイプの技の威力が1.5倍になる。
- 「かみなり」「ぼうふう」が必ず命中するようになる。
- 「ソーラービーム」の溜めが2ターン、威力も半減になる。
ゲンシカイオーガ [編集]
ゲンシカイキは場に出た瞬間に発動するメガシンカのようなもので、メガシンカと違い数に制限はなく(2体ゲンシカイキも可能)、メガシンカとの両立も可能だが、タイミングを選べないので持ち物がすぐバレる。
ゲンシカイキによる種族値上昇がほぼ使われないAに50も行ったため、特性を考慮しなければ通常カイオーガでも充分。
同じくゲンシカイキするグラードンとは天候で競り勝っても、耐久無振りだと相手のA特化だんがいのつるぎで中低乱数1と危険。H92orB60で確2となる。
とはいえ通常フォルムでは勝負にもならないため、ゲンシグラードンが多い環境ならばこちらもゲンシカイキする必要が生じる。
- はじまりのうみ
- 「つよいあめ」の状態の仕様
- 特性「はじまりのうみ」を持つポケモンが場に居る間だけ発動し続ける。「あめふらし」と違い永続だが、退場すると即座に天候は消える。
- 特性「おわりのだいち」「デルタストリーム」を除き天候の上書きは不可能。同時に場に出た場合は遅い方の天候になる。
- 通常の天候同様、「エアロック」「ノーてんき」の適用中は効果が無くなる。
- 「あめがふっている」状態と同じ効果を全体に与え、さらにほのおタイプの攻撃技が無効になる。
技考察 [編集]
攻撃技 | タイプ | 威力 | 命中 | 効果 | 解説 | |
---|---|---|---|---|---|---|
しおふき | 水 | ~150(225) | 100 | - | 最高火力。主にこだわりスカーフかトリックルームで。他の水技との両立もあり。 準速だとデオキシスN・Aフォルムにギリ抜かれるので注意。 | |
こんげんのはどう | 水 | 110(165) | 85 | - | 専用技。ハイドロポンプより命中がよくPPも多いため、基本的にこちらを採用。 ダブルでは2体に攻撃できる。 | |
ハイドロポンプ | 水 | 110(165) | 80 | - | 命中難。ダブルではワイドガードに防がれないメリットがある。 | |
なみのり | 水 | 90(135) | 100 | - | 安定重視。めいそうが欲しい所。 | |
ねっとう | 水 | 80(120) | 100 | 火傷30% | 火力は控えめだが物理型を機能停止させられる可能性がある。ダブルでは単体・命中安定の水技。 | |
かみなり | 電 | 110 | 70 | 麻痺30% | 特性で必中。追加効果も強力。 | |
ふぶき | 氷 | 110 | 70 | 凍り10% | 対草・竜に。無振りゼクロムは乱1。Hギラティナは確2。 | |
れいとうビーム | 氷 | 90 | 100 | 凍り10% | 4倍狙いに絞るならこちらでも十分。 | |
ぜったいれいど | 氷 | - | 20 | 一撃必殺 | ナットレイ、ルンパッパ、要塞化したギラティナ等へ。ゲンシグラードンに対するけん制にも。 第七世代より命中率が低下したのと氷タイプに無効化される点に注意。 がんじょうにも効果無し。 | |
じしん | 地 | 100 | 100 | - | ゲンシグラードンやディアルガ、ランターンに。ゲンシカイキ時の攻撃値150も活かせる。 | |
変化技 | タイプ | 命中 | 備考 | |||
めいそう | 超 | - | 唯一の火力強化。一部を起点に狙うなら。 | |||
ねむる | 超 | - | 耐久型の回復の他に、あえてりゅうせいぐんを一発受けるという使い方もある。 | |||
どくどく | 毒 | 90 | 撃ち逃げ。有効打がないヌケニンにも。 | |||
でんじは | 電 | 90 | 大体毒と同じ。 |
型考察 [編集]
通常カイオーガ [編集]
スカーフ型 [編集]
性格:ひかえめorおくびょう
努力値:CS252
持ち物:こだわりスカーフ
確定技:しおふき/かみなり/れいとうビームorふぶき
優先技:こんげんのはどうorなみのり
選択技:ぜったいれいど
特性あめふらし+高威力技しおふき+タイプ一致補正+高い特殊攻撃種族値+こだわりスカーフのコンボにより、
ほとんどのポケモンを一撃で倒す圧倒的破壊力を持つ。
サブウェポンのかみなりと氷技は確定。水との相性補完に優れる。
残り1枠はHPが減った時用のこんげんのはどうが最有力。命中重視ならなみのりも視野に入る。
他はゲンシグラードン、ナットレイ、ルンパッパなどに役割破壊を狙えるぜったいれいどもあるが、後続に任せたほうが無難。
ひかえめ準速スカーフで最速メガミュウツーYまで抜ける。
おくびょうにすれば最速フェローチェも抜ける。
基本アタッカー型 [編集]
特性:あめふらし
性格:ひかえめorおくびょう
努力値:C252をベースにHS調整
持ち物:いのちのたま/ラムのみ/こだわりメガネ/きあいのタスキ
確定技:こんげんのはどうorなみのり/れいとうビーム
優先技:かみなり
選択攻撃技:しおふき/ぜったいれいど
選択補助技:どくどく/でんじは/めいそう
スカーフ型に比べて抜き性能は劣るが、撃ち分け性能を得て持ち物にも幅を利かせることができる。
- こだわりメガネ
- 超火力により自分より遅いポケモンにめっぽう強くなる。ただし撃ち分けはできない。
- ラムのみ
- スカーフカイオーガを無理やり止めようとするきあいのタスキやいたずらごころからのでんじはを無効化する。
- いのちのたま
- 撃ち分け性能に加えて高火力。水技受けに出てきた後出し草タイプや水タイプを倒せる。
- きあいのタスキ
- 対面性能を底上げ。つるぎのまい型アルセウスなどが仮想敵か。
ゲンシカイオーガ [編集]
基本アタッカー型 [編集]
特性:あめふらし→はじまりのうみ
性格:ひかえめorおくびょうorれいせい
努力値:C252 HS調整
持ち物:あいいろのたま
確定技:こんげんのはどうorなみのり/れいとうビーム
優先技:かみなり
選択攻撃技:しおふき/じしん/ぜったいれいど
選択補助技:どくどく/でんじは/めいそう
単純にカイオーガの長所を伸ばしたようなフォルム。特殊受け兼特殊アタッカーのような運用が求められる。
単体性能で考えるなら拘りアイテムなどを持つほうが強力だが、水技を無効化するゲンシグラードンの出現により今までのようには動けなくなった。
ゲンシカイキで天候を奪っても素早さで負けるとだんがいのつるぎで致命傷を受けるので対グラードンは厳しい。
グラードン側はカイオーガの大抵の技に後出しが可能だが、カイオーガは炎技以外には後出ししづらい。
↑グラードン側も素早さで勝っていても天候を制圧されたら居座らないんじゃないか?ゲンシグラードンの強さは特性によるものの上、だんがいのつるぎは命中100じゃないし致命傷は受けても倒れなければ水技で逆襲できる。
耐久に多く割かないと無補正いのちのたまA252メガレックウザのガリョウテンセイで上から確一で倒されてしまう。
A特化いのちのたまメガレックウザのガリョウテンセイまで耐えるには例えばH108,B244ほど振る必要がある。
レックウザがメガシンカする前の対面ではSで負けていようが、相手がメガシンカするのが後である以上天候を取れず、
上の耐久振りして余りをCに振ったC156補正有りゲンシオーガのれいとうビームでもデルタストリームのせいで確2と不利な要素しかないが、
相手が積んでいない状態での死に出しなどであれば耐えてから逆襲できるので覚えておくとよい。
↑の耐久調整を書いた者ですが、当初はこいつでレックウザを見れるか考えていてどうしようもないなりに辿り着いた耐久調整だったけど
一応A特化いのちのたまアルセウスのつるぎのまい+しんそくも丁度確二にできるみたいです。
つるぎのまいせずにしんそく二発の場合は超低乱2発(2%)で、逆にこちらからの攻撃は上昇補正C156振り雨下のなみのり程度でもH252アルセウスが確二なので対面では基本的に殴り勝てます。
スカーフ型の場合は対面すると基本CS振りなので2発で沈まされるのに加え初撃でしおふきの威力をかなり下げられてしまうので、耐久振りした場合の利点と言っていいかなと思います。
ゲンシカイオーガはCS振りが基本の物理紙耐久と思われる傾向にあるのか、高速高火力アタッカーは居座って起点にしてくることがあったので読まれづらいとか、
それらに怯えることなく高火力を撃ち込めるという利点もある。
また、CSが終盤の掃除役として使われやすいのに対して耐久振りは中盤の削り役として機能させやすい。
トリル型 [編集]
特性:あめふらし→はじまりのうみ
性格:れいせい(基本は最遅)
努力値:C252H252、または耐久調整
持ち物:あいいろのたま
確定技:こんげんのはどう/れいとうビーム/かみなり
選択攻撃技:しおふき/ぜったいれいど/めざめるパワー(地)
選択補助技:めいそう/まもる/みがわり
GSルールでも猛威を振るったトリルアタッカー型。
最遅でS85となり、無振り65族と同速となる。
くろいてっきゅうカイオーガのような動かし方は難しくなるが、こちらは特性効果により天候を阻害されにくいことがメリット。
トリックルームの起動役としては、ジラーチ・クレセリア・ディアルガあたりがオススメ。
前者2匹はいやしのねがい、みかづきのまいにより、カイオーガを大きくサポートしつつ自主退場が可能。
ディアルガはカイオーガが苦手とするドラゴンやゼルネアスなどに対抗手段があり、起点化されずに済む。
先発型 [編集]
特性:あめふらし→はじまりのうみ
性格:ずぶとい
努力値:H252 S調整残りB
持ち物:あいいろのたま
確定技:ねっとう/かみなり/こごえるかぜ
選択攻撃技:れいとうビーム/ぜったいれいど
選択補助技:ほえる/どくどく
ゲンシカイオーガは単タイプであり、無駄に高いAや防御の低さを考えてもゲンシグラードンのような受け出しは難しい。
よって先発に出すことを基本とし、レックウザとの対面で不利をとらないように特化させる。
ねっとうやこごえるかぜはカイオーガ自身の居座りや抜くことよりも後続の積みの起点を作り、確実に上をとっての攻撃をサポートするのが目的である。
これでもイベルタルのイカサマのダメージは大きいので、極力A0を粘りたいところ。
対カイオーガ [編集]
- 注意すべき点
- みず・こおり・でんきの特殊攻撃技を覚え、攻撃範囲の広い。加えて雨補正により、一致水タイプの威力はさらに上昇。
こだわりスカーフを持たせて、雨状態のまま一致高威力の水タイプを放つ、俗にいう「スカーフカイオーガ」はかなり強力。
特に最大威力150のしおふきが採用されやすい。 - また、こだわりメガネを持たせる型や、特殊受け対策としてぜったいれいどを採用している個体もあり、とにかく受けづらさが目立つ。
スカーフぜったいれいどまで考慮すると、確実に受けられるポケモンは存在しないと言っていい。
ゲンシカイキすることで雨状態の永続、炎技の無効化をすることもできる。
- 対策方法
- 強力な水技を封じないとどうにもならないので、水技に耐性を持つポケモンが優先される。
ディアルガ、パルキアといった水に耐性を持つ伝説ポケモンや、ゼクロムのような一致で弱点をつけるポケモンが望ましい。
特にディアルガ、パルキアは氷が弱点にならないため、カイオーガを大きく抑制できる。とつげきチョッキとの相性もよい。
対面状況なら、アルセウスのしんそくやスカーフ持ちでカイオーガより速いポケモンの先制攻撃で、しおふきの威力を軽減することはできる。