ランターン [編集]
No.171 タイプ:みず/でんき 通常特性:ちくでん(受けた電気タイプの技を無効化し、最大HPの25%を回復する) はっこう(野生のポケモンに出会いやすくなる) 隠れ特性:ちょすい(受けた水タイプの技を無効化し、最大HPの25%を回復する) 体重 :22.5kg(けたぐり・くさむすびの威力40)
※特性「ちくでん」の場合、でんき無効。
※特性「ちょすい」の場合、みず無効
高いHPと特性「ちくでん」を持つ「みず×でんき」の複合ポケモン。
一見するとHP以外は並以下の種族値だが、高HPにより総合的な特殊耐久はかなり高め。
何より特筆すべき点はその耐性の優秀さ。ほのお・みず・こおり半減に加え、特性によりでんき無効を持つ。
これらのタイプは互いに補完に優れるため同時採用されることが多く、ランターン一体でそれらの一貫をすべて切れる点が魅力。
特に対特殊でんき・みず性能は圧倒的で、メガライボルトやウォッシュロトム、クサZを持たないゲッコウガなどに総じて有利。
サブのめざめるパワー程度では落ちずくさむすびも威力40なので、有利な相手には高い流し性能を発揮する。
とはいえ物理に対しては脆く、タイプ不一致の「じしん」を受けるだけでも致命傷になりかねない点には注意が必要。
回復ソースもちくでんや回復系きのみ・たべのこし、ねむカゴに限られるため、一度大きく消耗すると立て直しづらい。
攻撃範囲や習得技が優秀なので誤魔化しやすいものの素の火力もかなり低く、遂行速度が遅い点も気になるところである。
第7世代では役割対象であったファイアローが減ったものの、現環境には上記のカプ・コケコを始めとした特殊でんきが流行しており、それらに役割が持てる。
でんきタイプだがAガラガラに強いことも評価点であり、多少役割対象の変化はあったものの今後も活躍が期待できる。
一方新要素のZワザの存在は厄介で、くさむすびをZ化されることで今まで有利だったゲッコウガなどに突破を許す場面が出てきているため注意が必要。
折りたたみ |
特性考察 [編集]
- ちくでん
- 水タイプでありながら電気タイプに強く出られるようになる。
これにより、独特の役割を持たせることができる。
3つの中では最も汎用性が高いが、トレースに注意。
かたやぶりで無力化されるため、個体数は少ないがメガデンリュウやゼクロムに注意。 - はっこう
- 戦闘用の特性ではない。トレース対策にはなるが、トレース持ちに一致技を双方半減されることはなく[1]、
警戒するならどくどくなり通る方の一致技なり撃てばいいので基本候補外。 - ちょすい
- 隠れ特性。水タイプを確実に狩りたい場合有用。
しかし、もともと特殊耐久に不足はなく水半減で電気技で一致弱点を突けるので、ちょすいなしでも対水タイプ性能は盤石。
対水と対電気の役割を両立できるちくでんの方が対応できる範囲が広くなる[2]ため、あえてこちらを採用する利点が薄い。
とはいえ禁伝戦でメジャーなカイオーガのしおふきクラスになるとD振りでも確2で受けきれないためカイオーガ対策として採用する手はある。
かたやぶりで無効化されるが、同特性持ちで水技を使うメジャーポケモンはメガギャラドス程度で、
撃たれるのは水技よりじしんなのであまり考慮する必要はない。
ちくでん同様、トレースには注意。
技考察 [編集]
攻撃技 | タイプ | 威力 | 命中 | 効果 | 解説 | |
---|---|---|---|---|---|---|
10まんボルト | 電 | 90(135) | 100 | 麻痺10% | 命中安定の電気技。 | |
かみなり | 電 | 110(165) | 70 | 麻痺30% | 威力重視ならこちら。雨下で必中。雨パを組む時や雨パ対策に。 | |
ボルトチェンジ | 電 | 70(105) | 100 | 攻撃後交換 | 交代読みや退却に便利だが、地面タイプに注意。こだわり系アイテムと相性がよい。 | |
ほうでん | 電 | 80(120) | 100 | 麻痺30% | 威力は低めだが追加効果が優秀。 | |
ハイドロポンプ | 水 | 110(165) | 80 | - | 高火力の水技。 | |
なみのり | 水 | 90(135) | 100 | - | 命中安定の水技。 | |
ねっとう | 水 | 80(120) | 100 | 火傷30% | 威力は低いが追加効果が優秀。耐久向け。 | |
れいとうビーム | 氷 | 90 | 100 | 凍り10% | 水とも電気とも相性のよいサブウェポン。 | |
ふぶき | 氷 | 110 | 70 | 凍り10% | 命中不安だが火力を求めるなら。 | |
マジカルシャイン | 妖 | 80 | 100 | - | 物理エースの多いかくとうやあくは基本的に役割対象外。 実質サザンドラピンポイントなため優先度低め。 | |
めざめるパワー炎 | 炎 | 60 | 100 | - | ナットレイなどに。 | |
めざめるパワー草 | 草 | 60 | 100 | - | 水・地面やひらいしんアズマオウに。 | |
変化技 | タイプ | 命中 | 解説 | |||
でんじは | 電 | 90 | 地面タイプや電気タイプには効かない。第7世代で弱体化したため優先度低下。 | |||
どくどく | 毒 | 90 | 特殊受け対策や耐久型でのダメージ源に。 | |||
あやしいひかり | 霊 | 100 | 交換読みや嫌がらせで。耐久型の選択肢。 | |||
みがわり | 無 | - | 耐久型だけでなく、アタッカーでも様子見やふいうち回避に有用。 | |||
たくわえる | 無 | - | 積めるのは3回までだが、物理特殊共に硬くなれる。 | |||
ねむる | 超 | - | カゴのみと合わせて。エレキフィールドやミストフィールドに注意。 | |||
みずびたし | 水 | 100 | タマゴ技。相手を単水タイプに変える。よびみずやちょすいで無効化される点には注意。 下記で解説 | |||
スポットライト | 無 | - | 優先度+3。ダブル用。 相方に打って攻撃を受けてもらうor壁・追い風後倒してもらうといった使い方ができる。 |
- みずびたしのメリット
- 電気無効の地面タイプを水タイプにして、電気技を抜群に。
- まひ無効の電気タイプのタイプ特性を消し、でんじはでまひに。
- 相手のタイプ一致の主力技を不一致にして火力を下げる。
- 鋼に毒を通す。ただしギルガルドはバトルスイッチの度にタイプが戻るので注意。
型考察 [編集]
特殊アタッカー型 [編集]
特性:ちくでん
性格:ひかえめ
努力値:特攻252 特防252
持ち物:こだわりメガネ/とつげきチョッキ/たべのこし/オボンのみ/Zクリスタル
確定技:10まんボルトorかみなり/ハイドロポンプ(推奨)orなみのり
優先技:ボルトチェンジ/れいとうビーム
選択技:めざめるパワー(炎/草)
変化技:どくどく/みがわり/みずびたし/でんじは
Cに努力値を割き、攻撃技を主体に圧力をかけていくアタッカー型。
基本的な役割は下記受け型とあまり変わらないが、C無振りとC特化では、火力に1.5倍ほどの差がある。
有利な相手を流しつつ交代先に負荷をかけたり、ボルトチェンジでサイクルを回すことができる。
耐久面はD振りだけで事足りる場合が多く、たべのこしやオボンのみと併せて役割対象に何度も繰り出せる。
こだわりメガネを持たせれば耐久無振りカプ・コケコがハイドロポンプで中乱1。
サブ技は草・ドラゴン狙いのれいとうビームが最優先。
電気技一点読みでガブリアスなどの物理地面が出てくることも多いため、交代読み行動は非常に重要。
- C特化時の火力目安
- H252スイクンを10まんボルトで確2(与ダメージ52.1%~61.8%)
H252シャンデラをハイドロポンプで75%の高乱1
無振りガブリアスをれいとうビームで93.8%の高乱1
H252サンダーのみがわりをボルトチェンジで確定破壊 - HP調整について
- 基本はCDに厚く振るのでHは調整程度にとどめるが、
みがわりを採用するか、持ち物をたべのこしorオボンのみにするかで、最適の値は変わってくる。
※HP個体値Vを想定まとめると、実数値 努力値 調整の目的 201 4 定数ダメージで落ちにくくなる(8n+1)+ちきゅうなげ4回耐え 205 36 みがわりがちきゅうなげで壊れない 207 52 定数ダメージの割合が最小(16n-1) 209 68 たべのこしの回復量が1増加(16n+1)
みがわりなし→H201
みがわり+たべのこし以外(オボン)→H205orH207
たべのこし持ち→H209
が最適の値となる。
- 型サンプル
- 性格 :ひかえめ
努力値:C252 D252 残りH
持ち物:オボンのみ
技構成:10まんボルト/ハイドロポンプ/れいとうビーム/選択技
特にメタを考慮しない場合のテンプレ。
攻撃技はこの3つを入れておけば範囲で困ることはほとんどなく、C振りの型ではほぼ確定。
最後の選択肢には、高い流し性能を活かしたみがわりやボルトチェンジ辺りが筆頭候補。
めざめるパワー炎はナットレイに有効。H振りを確2にできる。(特防特化に対しては確定3発)
ただし、ナットレイ交代読みを意識するだけならボルトチェンジで事足りるので、控えで対応できるなら必ずしも必須ではない。
電気・水流し型 [編集]
特性:ちくでん
性格:おだやか
努力値:HP252 特防252
持ち物:たべのこし/オボンのみ
確定技:10まんボルトorボルトチェンジ(推奨)/ねっとうorなみのり
優先技:どくどく/れいとうビーム
選択技:あやしいひかり/みがわり/みずびたし/でんじは
高い特殊耐久+ちくでんを活かし、特殊電気・水に繰り出していく型。
繰り出しによるサイクルを重視して戦う型なので、おだやかHDベースが基本。
Cに振って圧力をかけたいと考えるなら、上記特殊アタッカー型を参照のこと。
電気技は水への遂行、また水技は電気を早めに流すために確定枠。
遂行速度が遅いため、どくどくがあれば受けだされる耐久ポケモンの処理が楽になる。
特にちくでんをトレースしてくるポリゴン2相手には非常に有効。
素早さ種族値は67。無振りや4振りの70族を抜く程度の素早さを振るのもアリ。
4振り70族抜き(実S92)は36振れば可能だが、相手側もそれを見越して振っている事を考えるともっと欲しくなるか。
ただ、相手を流しやすいポケモンなので、基本的に素早さに振るのは無駄が出やすい。
振るならしっかりと目的を定めること。
- 技・持ち物考察
- なみのりorねっとう
ねっとうなら火傷のスリップダメージが狙えるため、長期戦において優秀なダメージソースになる。
どくどくを同時搭載する場合は火傷が悪手となる場合があるため、それを嫌うならなみのりにするとよい。 - れいとうビーム
一致技で等倍を取れないドラゴンや草への牽制手段。
ただし、ガブリアスなどの物理ドラゴンはそもそも役割対象ではなく、Cに割かない型の構成上威力も控えめ。
ランターン単騎に処理させるのではなく、相性のよい物理受けナットレイなどの控えで対応できるようにするのが無難だろう。 - ハイドロポンプ・かみなり
火力が売りのタイプ一致技だが、そもそも火力を求める型ではなく、負担をかけるなら補助技の方がよい場合も多い。
特定の仮想敵への速度を意識して採用するならありだが、安定を求めるなら上記確定技の中から選ぶのが得策。
採用があり得ない訳ではないが、型のコンセプトからは外れるため、選択肢外。 - ふうせん
じしん以外の攻撃技に乏しいカバルドン、ドリュウズ、グライオン辺りは多少Bに振ればハイドロポンプで押し勝てる。
あくびや一撃技を避けるためにみがわりがあると心強い。201ガブリアスは厳しい。
ただしふうせんを持たせると回復手段がなくなる上、電気・地面技以外に繰り出しづらくなるため、本来の水・電気受けとしての安定性は下がる。 - カゴのみ
ねむるを採用する場合の選択肢。どくどくなどの致命的な状態異常に対してリカバリーが利くようになる。
どくみがヒードランなどには後出しするだけで役割が持てるため、状況によっては素眠りも十分ありえる。
ただし、第7世代で遭遇機会の増えたエレキ・ミストフィールド中はねむるが使えなくなるため、以前より使いづらくなっている。
- 型サンプル1
- 性格 :おだやか
努力値:H252 D252
持ち物:たべのこし
技構成:10まんボルト/なみのり/でんじは/ボルトチェンジ
10まんボルトを採用したが、ほぼ撃つ機会はなかった。
10まんボルトでは火力不足な面が多く、むしろでんじはで麻痺撒き、麻痺させてボルトチェンジがメイン。
特攻に振ってなくても抜群が取りやすく負担のかかるれいとうビームや積み技の方が使いやすいかもしれない。
- 型サンプル2
- 性格 :おだやか
努力値:H196 C60 D252(HP実値225、Cはなみのりで性格D補正なしH252D4のサンダーのみがわりを高確率で破壊)
持ち物:たべのこし
技構成:なみのり/かみなり/どくどく/みがわり
HDベースで使うなら流した先に負担をかけるでんじは、どくどく、あやしいひかりや
交代読みで使えるみがわりやボルトチェンジを入れた方が使いやすい。
- 型サンプル3
- 性格 :おくびょう
努力値:D252 S252振
持ち物:たべのこし
技構成:10まんボルト/みずびたし/どくどく/みがわり
ウォッシュロトムやサンダーなどのメジャーな電気を起点にできる。
おにびやどくどく持ちが一定数おり、居座って撃ってくること多いのでみがわりが活きる。
特にHB振りの毒羽サンダーを相手できるように最速推奨。準速ヒードランも抜けるが、対策としては安定しない。
みがわりを張った後はどくどくを撃って後続にまかせる。技スペース的にまもるまでは入れられないので単体で毒殺するのは難しい。
この型の強みは大抵の耐久型特殊を起点にできるところで、みずびたしによりタイプを変えさせることで一致技の威力低下、
毒無効の鋼・毒にどくどくが通り、電気無効or半減に電気技が抜群で入る。
みずびたしを当てればポリゴン2のトライアタックをみがわりが耐える(C特化アナライズでようやく破壊されるがそのような型はほぼいない)。
後出ししてくるフシギバナやナットレイを毒殺することができ、そのためにもみがわり→みずびたし→どくどくの流れを作るようにすることが重要。
なお、みずびたしによるタイプ変更は交換はもちろん、メガシンカやフォルムチェンジで上書きされる。
フシギバナやゲンガーはメガシンカ前で交代出しされるとみずびたし+どくどくコンボは決まらず、
ギルガルドもバトルスイッチ発動のたびにタイプが上書きされるのでどくどくを入れるタイミングがない。
防御振り型 [編集]
特性:ちくでん
性格:ひかえめorずぶとい
努力値:防御252 特攻252 または 防御252 体力調整残り特攻
持ち物:シュカのみ/ふうせん/オボンのみ/たべのこし/カゴのみ/こだわりメガネ
確定技:10まんボルトorかみなり/なみのりorハイドロポンプ/れいとうビームorふぶき
選択攻撃技:ボルトチェンジ/シグナルビーム/ふいうち/めざめるパワー(炎/草)
選択補助技:ねむる/どくどく/みがわり/でんじは
等倍物理や不一致じしんでランターンを倒そうとするポケモンを突破する型。
目安として、性格補正をかけてH36B252と振れば補正なしガブリアスのじしんを1発耐えるようになる。
主な仮想敵は不一致じしんを撃つギャラドスや等倍で押してくるノーマル・飛行あたりだろうか。
シュカの実や風船をもたせると地面タイプも相手にできる。
特防に振らなくても特性のおかげで特殊電気または水タイプにはある程度有利に戦える。
例えばちくでんならサンダーやサンダースあたりは問題なく相手することができる。
折りたたみ |
対ランターン [編集]
- 注意すべき点
- 特性ちくでんにより電気無効で、多くの水・電・炎・氷の特殊アタッカーを封殺できる。
めざ草程度では突破は困難、くさむすびの威力も低い。
決定力は低いがでんじはで負担をかけることができ、電気技を半減する地面、草、ドラゴンに氷技が撃てる。
- 対策方法
- 決定力を上げる手段がチャージビームしかないので、素の攻撃が耐えられるなら攻撃系の積みがあれば起点にすることは可能。
B特化されると無補正ガブリアスのじしんでも確2なので、水や氷が弱点の地面タイプを後出しするのは
ある程度体力を削ってからのほうがよいだろう。 - 有利なポケモン(一例)
外部リンク [編集]
[1] 強いて挙げるならちょすいをトレースし、テクスチャーで電気タイプになったポリゴン2程度
[2] ちょすいを選択することで広がる役割対象は雨パのキングドラ程度
[3] かたやぶり+地面技は無効化できない