クチート [編集]
No.303 タイプ:はがね/フェアリー 通常特性:かいりきバサミ(相手に攻撃を下げられない) いかく(場に出た時か戦闘中この特性を得た時、場に出ている相手全員の攻撃を1段階下げる) 隠れ特性:ちからずく(一部の技の追加効果がなくなる代わりに威力が1.3倍になる) 体重 :11.5kg(けたぐり・くさむすびの威力40) ・メガクチート タイプ:はがね/フェアリー 特性 :ちからもち(物理技の威力が2倍になる) 体重 :23.5kg(けたぐり・くさむすびの威力40)
鋼/妖 | HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早 | 合計種族値 | 特性 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
クチート | 50 | 85 | 85 | 55 | 55 | 50 | 380 | かいりきバサミ/いかく/ちからずく |
メガクチート | 50 | 105 | 125 | 55 | 95 | 50 | 480 | ちからもち |
230 | 197 | 677 | ※ちからもち・いかく込み無振り | |||||
262 | 213 | 725 | ※ちからもち・いかく込み極振り | |||||
クレッフィ | 57 | 80 | 91 | 80 | 87 | 75 | 470 | いたずらごころ/マジシャン |
非常に優秀な耐性を持つ「はがね×フェアリー」複合タイプ。
見かけの種族値は低いものの、メガシンカを備え、「いかく」「ちからもち」により物理耐久と火力を大きく伸ばし、先制技「ふいうち」により多くの対面を制す重物理エースとして運用できる。
補完に優れる味方も多く、雨・グラスフィールド・トリックルームなど様々な要素とシナジーする器用さを持つため、シングル・ダブルを問わず構築の中核に据えやすい。
第7世代においては以下の2点により下方修正され、やや採用率を落としている。
- まひ状態の仕様変更
- まひによる素早さの補正が1/4→1/2に。
従来のように味方のでんじは等から起点を作ってもらうことは難しくなった。
まひ撒きが絡む構築ならエースとして採用できていたクチートだけに、この採用機会の喪失は大きな痛手となる。 - ふいうちの弱体化
- 威力が80→70に低下し、つるぎのまい×ふいうちで縛れる範囲が狭まった。
以前はステルスロック+つるぎのまい×ふいうちで落とせていたガブリアスが落とせなくなるなど確定数の変動が生じており、相性次第で返り討ちに遭うケースも。
またカプ・テテフ入りの構築にはふいうちを無効にされる恐れが付きまとい、鈍足であるクチートは純粋に上から縛られる場面が増えてしまった。
一方で、はがねタイプの需要が増した今作では環境に適合しており、上記のカプ・テテフに対しても対面で負けることはない。
仕様面ではマイナスだが、環境的にはプラス要素が多く、大きな弱体化を受けたとは言いがたい立ち位置である。
まひ弱体化・Zワザ普及による対面性能の低下は痛いが、主流のひとつであったトリックルーム下での性能にはほとんど変化がなく、これまで以上にトリックルームパーティで運用されることが多くなっている。
形態考察 [編集]
通常クチート [編集]
素のクチートの耐久は貧弱で、特に特殊方面はパルシェン並の低耐久であり、他のはがねタイプ物理アタッカーの壁が厚い。
メガシンカを保留し「いかく」を温存するプレイングもなしではないが、素のままでの受け出し運用は厳しいことを覚えておきたい。
また火力もメガクチートの半分以下になるため、基本的にはメガシンカ前提のポケモンである。
メガストーンを持たずに運用する場合、メガとの差別化のために「ちからずく」を活かした特殊型かタスキメタルバースト型が勧められるが、
特殊型は種族値の低さから他の特殊アタッカーの劣化になりやすい。タスキメタルバースト型にしてもタイプこそ違えどふいうちを覚えるミノマダム(ゴミ)の存在が気がかり。
以上から、メガクチートが通常クチートの完全上位互換に近いこともあり、通常クチートの採用例はほぼ見られない。
通常クチートの考察は雑記wikiにあります。
- かいりきバサミ
- 相手に攻撃を下げられなくなり、いかくやキングシールドに強くなる。
メガシンカ前提でも悪くない効果ではあるが、確実に発動するいかくと比べると見劣りする。
相手にいかくをトレースされたくない場合やいかくの多いダブルでなら選択肢に入るか。
- いかく
- 相手の攻撃を下げることができ、対物理性能を高められる。
繰り出すだけで発動し、メガシンカ後や後続サポートにも活きる。
ダブルでも有用だが、シングルよりかちき・まけんき持ちが多いので注意。
- ちからずく
- 隠れ特性。一致技やパンチ系の技を補強できるが、ふいうちは対象外。
いのちのたまを持たせても、メガシンカ後のちからもちに及ばない。
メガクチート [編集]
種族値上昇の大部分が防御・特防に割かれており、攻撃は20しか上がらないが、特性が「ちからもち」になることで破格の物理火力を得られる。
「ちからもち」中最大の攻撃を持ち、A特化じゃれつくの火力指数は46440とA特化メガボーマンダのすてみタックル(46656)に比肩するクラス。
メガ前のいかくと優秀な耐性から強引につるぎのまいを積みやすく、ただでさえ高い火力が大きく伸びる。
加えてメガアブソルを超える火力のふいうちを備え、つるぎのまいと併せて多くのアタッカーを縛ることが可能。
以上の要素から、第六世代では様々な構築でエースアタッカーとして活躍したポケモンだが、第七世代では弱体化点が目立つ。
とはいえ、シングルにおいては使用率TOP30に食い込み続けるほどのスペックはある。
- ちからもち
- 物理技の威力が倍増し、火力を大幅に強化できる優秀な特性。
一致技やふいうちを全ポケモン中随一の威力で撃てるが、いえきやミイラには注意。
技考察 [編集]
攻撃技 | タイプ | 威力 | ちからずく | 命中 | 効果 | 解説 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
じゃれつく | 妖 | 90(135) | 175 | 90 | 攻撃↓10% | タイプ一致技。命中不安。 | |
アイアンヘッド | 鋼 | 80(120) | 156 | 100 | 怯み30% | タイプ一致技。性能安定。味方のトリックルームやでんじはとあわせて。 | |
ふいうち | 悪 | 70 | - | 100 | 優先度+1 | 読みが要るが高威力の先制技。鈍足を補えるのでほぼ必須。 | |
はたきおとす | 悪 | 65/97 | - | 100 | 道具排除 | 追加効果が優秀だが、メガストーン・Zクリスタルには無効。 | |
ほのおのキバ | 炎 | 65 | 84 | 95 | 火傷10% 怯み10% | ハッサムやナットレイに。ほのおのパンチは覚えない。 | |
ストーンエッジ | 岩 | 100 | - | 80 | 急所ランク+1 | 対炎。高威力・命中不安。 | |
いわなだれ | 岩 | 75 | 97 | 90 | 怯み30% | 味方のトリックルームやでんじはとあわせて。ダブルでは相手全体攻撃。 | |
グロウパンチ | 闘 | 40 | 52 | 100 | 攻撃↑100% | 対鋼。追加効果が優秀。積み技感覚で。 | |
かわらわり | 闘 | 75 | - | 100 | 壁破壊 | 対鋼。壁構築に強くなる。 | |
きあいパンチ | 闘 | 150 | - | 100 | 優先度-3 | 一致技よりも威力が高い。流し際やみがわりと合わせて。 | |
かみなりパンチ | 電 | 75 | 97 | 100 | 麻痺10% | 対水。A特化でH振りマリルリを中乱1(62.5%)。 | |
れいとうパンチ | 氷 | 75 | 97 | 100 | 凍り10% | 一致技と半減範囲が被る。 | |
いかりのまえば | 無 | - | - | 90 | - | 削り技。ゴーストには無効。 | |
変化技 | タイプ | 命中 | 解説 | ||||
つるぎのまい | 無 | - | 攻撃を強化。ふいうちで全抜きを狙う。 | ||||
ちょうはつ | 悪 | 100 | 補助技対策。ふいうちと相性が良い。 | ||||
みがわり | 無 | - | 補助技対策や、交代読みで。ふいうちと相性が良い。 | ||||
ステルスロック | 岩 | - | サポート用。交代読みで。 |
型考察 [編集]
メガクチート [編集]
物理アタッカー型 [編集]
特性:いかく→ちからもち
性格:いじっぱりorゆうかん(トリックルーム)
努力値:A252 S調整 残りH
持ち物:クチートナイト
確定技:じゃれつく/ふいうち
優先技:つるぎのまい
攻撃技:はたきおとす/ほのおのキバ/アイアンヘッド/れいとうパンチ/かみなりパンチ/ストーンエッジorいわなだれ
変化技:ちょうはつ/みがわり
メガシンカすることで耐久を上げ、ちからもちによる超火力で相手を崩していくエースアタッカー。
高威力のじゃれつくと、不一致ながら下手な強化アイテム持ちあくタイプをも上回る火力を誇るふいうちを持ち、タイマン性能が高い。
火力指数で示せば、こわもてプレートを持ったA特化キリキザンのふいうち≒A特化メガクチートのふいうちである。
加えて耐性も優秀で決定力を高めるつるぎのまいもあるため、サイクル・タイマン・抜き性能いずれにおいても突出した能力を持つ。
相性のよい相手にいかくを撒きつつ、敢えてメガシンカせず退くことも考えられるが、
いかく込みとはいえ素のクチートのままだと低耐久なため、扱いには注意が必要。
つるぎのまいは一気にふいうち等の決定力を高めることができるため採用優先度は高め。
しかしながらトリックルーム等のターン制限との兼ね合いを考えると採用を見送られることも。
PGLではシングルバトルにおいて全体の3~5割程度がつるぎのまいを採用するというデータが出ている。
アイアンヘッドは命中安定だが範囲が微妙なため優先度はそこまで高くない。
一応じゃれつく半減のメガフシギバナなどの毒タイプへ等倍になる点は覚えておきたい。
またトリックルームと相性が良く、トリパの多いダブルではメインウェポンをアイアンヘッドに絞る構成もよく見られる。
その他は一貫しやすく高威力なはたきおとす、ナットレイなど鋼への有効打であるほのおのキバが有用。
素早さ50族~60族は多く、素早さ調整は比較的有効となる。
S振りをする場合は100振ることで実数値83となり4振りバンギラス程度まで抜ける。
特にこの調整の場合はポリゴン2などがいる60族を抜ける点が大きい。
つるぎのまいを積む前提では火力過多になる事すらあるので、性格ようきやAS極振りも候補になる。
- 【サンプル】
- いじっぱりAS252H6振り みがわり/つるぎのまい/じゃれつく/ふいうち
S実数102になって4振り80族まで抜くことができ、めざパ炎を持ってないメガフシギバナなどには
先制みがわりからねむりごなややどりぎのタネを避けて、つるぎのまいを積んで突破できる。
第七世代で主力のふいうちの威力が低下した点は痛い。確定数にも大きな変化が出ているため下記の火力目安を参考にされたい。
現状ではA特化でもつるぎのまい+ふいうちでH振りウォッシュロトムすら確1にできないので、ステルスロック等のサポートが欲しい。
A特化時の火力目安:第七世代版 |
相性考察 [編集]
- ポリゴン2
- 弱点が少なく高耐久で、トリックルーム・でんじはによるサポートが可能。ポリゴン2の苦手なはたきおとすをクチートが受けられる。
クレセリアと違い自主退場技は覚えないが、自身もアタッカー性能があるので起点にされづらい。 - ミミッキュ
- 耐性補完はそこまで優秀ではないが、ばけのかわにより確実にトリックルームが張れる。
クチートとは役割が被りがちなので、攻撃技よりもおにびやのろいなどの搦め手を優先的に採用する。 - クレセリア
- 高耐久でじめん無効。みかづきのまい・トリックルーム・でんじは等を覚える。
自主退場技で多少は誤魔化しが効くが、低火力なので起点化されないよう注意。 - ラティアス
- じめん無効、ほのお半減でいやしのねがい・でんじはを覚える。クチートの苦手なバシャーモに強い。
- シャンデラ
- もらいびで炎無効。バシャーモに強く、トリックルーム・おきみやげを覚える。
耐久が少し低く、じめん・ゴースト・みずが一貫する。 - フライゴン
- 互いの弱点をすべて半減以下に抑えることができる。おいかぜ+とんぼがえりも可能。
ただし、複合範囲ではマンムーなど両者に弱点をついてくるポケモンも少なくない。 - 霊獣ランドロス
- フライゴンと違いほのお耐性はないが、いかく+とんぼがえりにより物理に強いサイクル展開が狙える。
- ルナトーン・ソルロック
- ほのお・じめん半減以下でトリックルームを使える唯一のポケモン。
ただし数値は不足気味で、かたやぶり+じしんで弱点を突かれる。
対クチート [編集]
- 注意すべき点
- メガシンカ前のいかく、メガシンカ後のちからもちにより、数値以上の火力・耐久を持つ。
つるぎのまいからのふいうちが脅威。一致技とあわせて攻撃範囲が広い。トリル下では全抜きの恐れもある。
耐性も優秀で、雨やグラスフィールドで弱点を補えるほか、補完に優れる相方も多い。
- 対策方法
- 相性の良いポケモンとセットで動いてくるため、それらの構築の弱点や技構成の傾向を知っておくことが大事。
炎タイプは攻守両面で有利。おにびがあればふいうちを空かしつつ火力低下を狙える。
バシャーモ・ヒードランなら対面構築気味に組まれるポリゴン2との並びにも強い。
じしん持ちの物理アタッカーでも弱点を突けるが、いかくがあるので特殊技の方が通りやすい。
無補正C振りサザンドラ@メガネのかえんほうしゃ・だいちのちからでH振りを確1。ふいうちも半減だが、じゃれつくには注意。
後続にラティアスやクレセリアがいる場合は起点を作らせないよう立ち回りたい。