ブラッキー - ポケモン対戦考察まとめWiki|第七世代(サン・ムーン&ウルトラサン・ウルトラムーン)

ブラッキー [編集]

No.197 タイプ:あく
通常特性:シンクロ(どく、まひ、やけど状態にさせられると相手も同じ状態異常になる)
隠れ特性:せいしんりょく(怯まない)
体重  :27.0kg(けたぐり・くさむすびの威力60)
高耐久悪HP攻撃防御特攻特防素早合計種族値特性
ブラッキー95651106013065525シンクロ/せいしんりょく
Aペルシアン6560607565115440テクニシャン/ファーコート/びびり
140520ファーコート無振り
172552ファーコート全振り
バルジーナ11065105559580510はとむね/ぼうじん/くだけるよろい

ばつぐん(4倍)---
ばつぐん(2倍)かくとう/むし/フェアリー
いまひとつ(1/2)ゴースト/あく
いまひとつ(1/4)---
こうかなしエスパー

ブイズ:イーブイ シャワーズ サンダース ブースター エーフィ ブラッキー リーフィア グレイシア ニンフィア


イーブイの進化系、通称ブイズの一角に当たるあくタイプ。
全ポケモン中で見ても指折りの総合耐久が最大の持ち味で、物理・特殊受けの両方に適性があり、耐性は少ないが等倍での数値受けが務まる堅牢さを持つ。
あくの耐久ポケモンの特権として一致イカサマを扱えるため、対物理の遂行速度が速く、物理アタッカーの積み技やちょうはつを牽制できる点もよい。
その他、どくどくにはシンクロ(+いやしのすず)、いわなだれ・エアスラッシュ・アイアンヘッドでの強引な突破にはせいしんりょくなど、様々な崩し手段に対抗し得る要素を秘めている。
主軸として採用されるケースは少ないが、広範囲にごまかしが効くその性能から、6枠目の補完として採用しやすい。

時代を重ねるごとにバルジーナガオガエンアローラペルシアンといった強力なライバルが増えてきたが、ブラッキー固有の強みも多く立場を失うには至っていない。
もっとも、単にあくタイプの補完枠が欲しいのであればそれらと枠を争うことになるため、個性的なライバルを差し置いてブラッキーを採用する理由は明確化させたい。
ねがいごとによるクッション性能、上記のポケモンが等しく不利をとるゲッコウガを流せる点などが重要だろう。

第7世代ではZワザの登場により数値受けポケモン全般が逆風に晒されているが、ブラッキーも例外ではなく、思わぬ一撃により機能停止する危険が増した。
特にブラッキーの場合、環境に激増したフェアリーに一致弱点を突かれてしまうため、特に居座り前提の型は非常に厳しくなったと言える。
もっとも、居座らずとも火力を出せるイカサマを持ち、元からサイクルを回しながら戦うポケモンであるため、コンセプト崩壊に至るほどの致命的な弱体化とは言えない。
同じく環境に増えたメタグロスに有利な点などを活かし活躍させたいところ。
また、あくタイプにいたずらごころ+補助技が無効となり、エルフーンなどのハメ戦法にごまかされなくなった強化点もある。

誕生日にポケモンセンターの各店舗で通信を行うと「おいわい」を覚えたイーブイがもらえる。
Zおいわいはナインエボルブーストの下位互換だが読まれにくく、イーブイより圧倒的に耐久が高いためバトンを成功させやすいのが長所。



特性考察 [編集]

シンクロ
どくどく持ちの耐久ポケモンを(自身も機能停止になりつつも)機能停止にする。
ねむるかいやしのすずを搭載することでどくどく持ちの耐久型相手への十分な対策となる。
どくどく持ちのクレセリアライコウなどに完封されることを避けられるため、バルジーナを差し置いてブラッキーを採用する理由となる。
みがわり貫通のバークアウトとセットで採用することで、クレセリアやライコウなどがめいそう型でも起点化を阻止できる。
ゴツゴツメットとイカサマとセットで採用することでクレセガルーラの並びにも強い。
なお相手のマジックミラーで自分が撃った状態異常技が跳ね返されて自分が状態異常になった時もちゃんと発動する[1]
せいしんりょく
隠れ特性。ねこだましやいわなだれ、アイアンヘッド、エアスラッシュなどの怯み技で怯まなくなる。
素早さが低いため怯み技が負けに直結することも多いので、安定性を求める場合は採用される。
シングルよりもねこだましやいわなだれが飛び交いやすいダブルバトルでは、シンクロよりも優先して採用されやすい。
また、あくびを使用する直前にシンクロで相手を別の状態異常にしてしまうことを嫌う場合でも採用される。

技考察 [編集]

攻撃技タイプ威力命中効果解説
イカサマ95(142)100-こちらの攻撃力に関わらず火力が出せる。対物理アタッカー向け。教え技。
バークアウト55(82)95特攻↓100%みがわりを貫通してめいそうクレセリアの起点化阻止などを目的に採用。
しっぺがえし50(75)
→100(150)
100-後攻を取ればそこそこの威力に。のろいと相性がよい。
ふいうち70(105)100優先度+1速くないのであると便利。のろいとも好相性。4世代教え技。
アイアンテール1007530%でB↓カプ・テテフなど妖に交換読みで。教え技。
変化技タイプ命中備考
つきのひかり-受け型と好相性だが、猛毒に弱い点、天候によって回復量が変わる点、PPが少ない点には注意。
どくどく90耐久型のダメージソースに。無効も多いが悪技強化のおかげで鋼に完封される機会は減った。
ちょうはつ100耐久ポケモンの補助技対策に。仮想敵次第では多少のS調整をしたい。
まもる-ねがいごとでの回復、あくびの眠り待ち、たべのこし・どくどくの時間稼ぎに。Zワザによる強行突破防止にも。
ねがいごと-味方後続の低負荷降臨を目的に採用。まもるとセットで自身の回復も可。
いばる85主に特殊受け時のイカサマの火力補完に。
いやしのすず-教え技。シンクロとセットでどくどく主体の相手に役割を持てる。
あくび-主に交代読みで相手を流す。まもると相性がよい。
のろい-耐久と火力を上げる。しっぺがえし、ふいうちと相性がよい。
ねむる-カゴのみやねごとが必要になるが、状態異常に強くなるのが大きな利点。
おいわい-Zおいわいで全能力1アップ。
バトンタッチ-Zおいわいと合わせて。イーブイの時にしか覚えない点に注意。
きあいだめ-単体では活かしにくいのでバトンタッチによる後続サポート向き。VC版の黄・金・銀でイーブイの時にしか覚えない点に注意。
回復技について
・つきのひかり
 再生回復技。決定力不足のアタッカーを物理特殊問わず止める。
 一方シンクロこそあるも、どくどくで自身が機能停止する点、PPが少ない点、天候に左右される点がデメリット。
・ねがいごと+まもる
 後続の低負荷降臨ができる=自身がクッションとなれる。
 まもるによる技スペ圧迫と、まもる時に相手に自由行動を許すことがデメリット。
・ねむる+カゴのみ
 シンクロで相手耐久型を機能停止し自身は機能停止しなくなる=耐久型への役割遂行手段となる。
 2度目以降は回復に融通が効かないため基本的に低火力の耐久特化型には向かない。のろい積みアタッカーで真価を発揮する。

型考察 [編集]

物理受け型 [編集]

特性:シンクロ/せいしんりょく
性格:ずぶとい
努力値:HP252 防御252ベースで素早さ調整
持ち物:ゴツゴツメット/たべのこし
確定技:イカサマ/つきのひかりorねがいごと+まもる
選択技:バークアウト/どくどく/あくび/ちょうはつ/いやしのすず

現環境にいるブラッキーの中心。ゴツゴツメットイカサマで物理アタッカーを迅速に処理する物理受け。
元々の高い特殊耐久力により、特殊決定力が低いゲッコウガなどの特殊アタッカーも受け持てる。
↑最近は接触するポケモンが減っているのでたべのこしも十分にあり。PGL(シーズン7)によるとたべのこしが68.8%、ゴツゴツメットが21.3%。

ギルガルドを毒みが型以外は後出しから処理可能。
A特化(≒A無振りいのちのたま)せいなるつるぎは確3に近い乱2(1.2%)、C特化ラスターカノンは確3に近い乱3(99.98%)。
イカサマでブレードフォルムを確1。シールドフォルムは確3。
A特化+2段階上昇の場合、シールドフォルムでも乱1(12.5%)。同条件でせいなるつるぎを撃たれてもギリギリ確2で耐える。
イカサマは相手の攻撃力を参照するため、キングシールドの影響を受けないという強みがある。
ただし、じゃくてんほけんを発動させると厳しいのであくびで上手く流すなど対策を怠らないように。

第7世代では

  1. 守るによってZワザのダメージを1/4に抑えることができる。
  2. 2ターン消費できるのでフィールド・天気を枯らすことができる。
  3. カバルドンが大きく増え、つきのひかりの回復量が減る機会が増えた。

主に以上の三つの理由からねがいごと+まもるの優先度は非常に高い。
ただし、勿論デメリットもあるので自分のパーティーと相談して決めるのが一番だろう。

H244振りの実数値201よりも、つきのひかりの回復量が最も効率的になる2n&3n+1調整がベストなため
物理受けとアタッカー型のHP努力値を252に変更しました(ねがいごとも2n調整で回復量最大)。
通常の再生回復技(端数繰り上げ)と異なり、ねがいごとは端数切捨て、天候依存の回復技は五捨六入。
つまり奇数の場合端数0.5は切り捨て、日差しが強いときに0.6……となる場合、繰り上げ。

特殊受け型 [編集]

特性:シンクロ/せいしんりょく
性格:おだやか
努力値:HP252 特防252ベースで素早さ調整
持ち物:たべのこし/ラムのみ
確定技:イカサマorバークアウト(両搭載も可)/つきのひかりorねがいごと
優先技:ちょうはつ/どくどく
選択技:まもる/あくび/いやしのすず

優秀な特殊耐久を活かして特殊を受ける。流し先の物理アタッカーには一致イカサマで負荷を掛けられる。
物理受けのイメージが強いポケモンだが、特殊耐久は物理耐久以上の数値。
加えてあくタイプはエスパーゴーストなど、特殊アタッカーを受けやすい耐性なので好相性。

ゲッコウガのような積み技を持たない広範囲特殊アタッカー全般は難なく受けられる。
特殊アタッカーにはイカサマのダメージが入りづらく火力が控えめなため、遂行技としてどくどくがあると処理が早くなる。
バークアウトをもたせれば攻撃しつつ相手の火力を下げられるため、流し能力に磨きがかかる。

低火力な耐久型全般も役割対象に入るため、Sを調整してちょうはつを搭載するとかなり動きやすい。

のろい型 [編集]

性格:わんぱく/しんちょう/いじっぱり
努力値:HP244 特防調整 防御調整 余り攻撃
持ち物:たべのこし/ゴツゴツメット/カゴのみ/ラムのみ
確定技:のろい/しっぺがえし/つきのひかりorねむる
選択技:あくび/ちょうはつ/どくどく

主に特殊アタッカーを起点にのろいを積み、後出ししてくる物理アタッカーをごまかし、後攻しっぺがえしで攻める。
状態異常やイカサマを使う特殊受け型とは異なり、基本的に居座りを前提とした運用になる。
せいなるつるぎで防御ランクを無視するギルガルドを安定して処理できない上、
遂行速度が遅く火力インフレに対応しきれないためレート上位での採用はまずない。

性格と努力値について [編集]

仮想敵に合わせた調整も選択肢。ゲンガーとギルガルドは意識したい。
特にA無振りではあまりにも火力がないため、耐久特化が使いにくければ耐久から多少攻撃に回してみるのも手。

・D特化
特殊受けをしつつ、物理防御面、攻撃面をゆっくり強化させていく。
素の火力は本当にないので最低でも積みは2回、場合によっては大量に積む必要がある状況も想定したい。
積みやすい環境をつくるため、あくびなどの補助技があると便利。
大半の特殊ATには滅法強いが、相手の後続に格闘やフェアリーが残っている場合
1~2積み程度では勝ち目が薄く動きづらいので注意。
回復技はつきのひかりかねむるから、受けたい相手や立ち回りに合わせて選択を。

型サンプル
努力値:H244 D252 残りA
持ち物:たべのこし
技構成:のろい/しっぺがえし/つきのひかり/あくび

あくびを軸に積み回数を稼ぐ。あくびのおかげでのろいを積みづらい状況でもある程度は動くことができる。

・B特化
現環境に多い物理相手を起点にすることを想定とした型。物理耐久型に少し近いものがある。
格闘や虫など苦手が物理に多いことを逆に利用し、それらを誘って返り討ちにしていくスタイルを取る。
ただし一致弱点である程度の高火力になってくると、物理耐久特化でもさすがに厳しい場合がある点がネック。
初期攻撃力も皆無なため長期戦を招きやすく、結果として急所被弾率が高まるのも痛い。
ただしガブリアスメタグロスといった一致弱点をついてこない物理相手ならガンガン積める。
等倍だがこだわりハチマキ等で強引に突破を狙う相手、低~中火力格闘・虫等、誘いがちな相手を起点できるのがこの型の利点。
回復技は、物理のゴリ押しに耐えなければならないため再生回復に若干分があるか。

型サンプル1
努力値:H244 B252 残りA
持ち物:ゴツゴツメット
技構成:のろい/しっぺがえし/つきのひかり/あくび

あくびで隙を作り積み・攻撃回数を稼ぐ。物理耐久が高く火力の微妙なのでゴツゴツメットの恩恵も受けやすい。
型サンプル2
努力値:H244 B252 残りA
持ち物:たべのこし
技構成:のろい/しっぺがえし/ねむる/ねごと

ねむねごを活用。おにびどくどく持ちに強くなる点が最大のメリットだが、ねごとの性能がやや不安定なのがネック。

・A特化
A振りにより遂行速度を確保。
決定力の低い相手を起点にし、後手しっぺがえし+ふいうちの2発で制していく型。
 ・型例:ふいうち/しっぺがえし/のろい/つきのひかり

Zおいわいバトン型 [編集]

特性:シンクロ(固定)
性格:ようき(固定)※第6世代産は他の性格もあり
努力値:HP252 素早さ252をベースに調整
持ち物:ノーマルZ
確定技:おいわい/バトンタッチ
選択技:イカサマ/みがわり/どくどく/つきのひかり

Zおいわいによる全能力+1をバトンして全抜きを目指す。
なお、おいわいを覚えたイーブイは誕生月にポケモンセンター各店舗でふしぎなおくりものからもらえる。
プレシャスボール固定かつ性格(第7世代産の場合)と特性も固定であり、戦略が読まれやすいため注意。

同じような芸当ができるZじょうかナマコブシと比べると、そこそこの素早さ(ランク補正込み)からバトンでき、いたずらごころも受けないのでちょうはつで止まりにくいのが特長。
最速+1でちょうど最速ゲッコウガまで抜くことができる。
逆に言うとバトン際に後続が被弾しやすいということなので、エースの選定は要考察。

USUMでは教え技復活により第7世代産でもイカサマが使用可能になった。

余談だが、ナマコブシと違いノーマルZなのでZバトンタッチも使える。
追加効果は「自身の能力変化のリセット」なので一見無価値だが、
ちょうはつ下で後続無償降臨のためにどうしてもバトンタッチを行いたい場合などに有効なので、一応覚えておく価値はある。


対ブラッキー [編集]

注意すべき点
高い耐久値を持つため素では落とし難く、HPも高いため固定ダメージにも強く、かといって積んで崩すにもイカサマやバークアウト、
状態異常技で崩すにも特性シンクロやちょうはつと、こちらの処理手段を防止したり逆利用したりする手立てが豊富。
処理手段を間違うと1対1交換は避けられない。
対策方法
弱点とする格闘・虫・フェアリータイプにはインファイト、メガホーンやじゃれつくなど高火力な技が揃っており、一撃必殺技も有用なので突破するのは極端に難しいわけではない。
アンコールやちょうはつで縛ったり(いたずらごころ持ちの変化技はタイプの耐性により無効)、晴れ以外の天候にしてつきのひかりの回復量を減らすのもよい。
クチート相手に有効打を持たないのもポイント。ただしあくびには注意したい。

外部リンク [編集]


[1] たとえばどくどくをメガヤミラミに撃った場合、自分が猛毒状態になった直後にメガヤミラミも猛毒状態になる。