カイリュー [編集]
No.149 タイプ:ドラゴン/ひこう 通常特性:せいしんりょく(怯まない) 隠れ特性:マルチスケイル(HPが満タンのときに受けるダメージを半減する) 体重 :210.0kg(けたぐり・くさむすびの威力120)
物理竜 | HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早 | 合計種族値 | 特性 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
カイリュー | 91 | 134 | 95 | 100 | 100 | 80 | 600 | せいしんりょく/マルチスケイル |
ボーマンダ | 95 | 135 | 80 | 110 | 80 | 100 | 600 | いかく/じしんかじょう |
オノノクス | 76 | 147 | 90 | 60 | 70 | 97 | 540 | とうそうしん/かたやぶり/きんちょうかん |
ガブリアス | 108 | 130 | 95 | 80 | 85 | 102 | 600 | すながくれ/さめはだ |
初代600族のドラゴン×ひこうタイプ。
高い攻撃力と多彩な攻撃技を備え、特性マルチスケイルにより一撃ではそうそう崩されないタフさを併せ持つ。
マルチスケイルを盾に積めるりゅうのまい、他の竜は覚えないしんそくの存在もあり、そのエース適性及び対面性能は非常に高いと言える。
第7世代では強力なフェアリーが増加し、これまでのようにげきりんに頼れなくなった事で運用の見直しを余儀なくされた。
特にフェアリー使用率2トップであるカプ・テテフ・ミミッキュはしんそくすら通らない厳しい相手である。
一方で新システムのZワザとの相性は良好で、ひこう技をZワザ化することでデメリットを消して使いやすい高火力一致技として扱えるようになった。
第7世代現在のカイリューはヒコウZの所持率が非常に高く、以前よりもひこうタイプとしての側面を強めつつある。
メガボーマンダとはタイプのみならず戦術まで似通っている。
(主に積みエースである点、特性を活かして強引に展開する点、ドラゴンよりもひこう技を重用し始めている点など)
習得技や持ち物の違いで差別化自体は容易だが、主軸となるひこう技に制約があるためにアタッカーとしての使い勝手で劣り、採用率の開きがそれを如実に物語っている。
カイリューを採用する場合には、メガシンカ枠を使わない事以外にも何か明確な理由付けが欲しい。
特性考察 [編集]
- せいしんりょく
- 通常特性。恩恵が非常に限定的で下記のマルチスケイルの汎用性には到底及ばない。
一応怯まなくはなるので、ねこだましやトゲキッスのエアスラッシュなどを気にせず積み技を使える。
余程ダブルに多いねこだましでマルチスケイルが無駄になると思うなら。
せいしんりょくとおいかぜを両立できるのはスイクン、クロバット系統とカイリューのみ。
- マルチスケイル
- 隠れ特性。HP満タン時に受ける被ダメージを半減させる。
カイリューの採用理由の1つでもあるため、基本はこれで確定。
被弾していない状況なら、耐久無振りでもC252へんげんじざいゲッコウガのれいとうビームすら確定耐えする圧倒的耐久を得られる。
これにより攻撃面への努力値振りは勿論、持ち物による火力補強やラムのみによる状態異常対策もしやすくなるため、戦術の幅が大きく広がる。
非常に強力ゆえ相手からも警戒されやすく、性質上ステルスロックやかたやぶりに弱いので注意が必要。
また、相手のトレースにも注意が必要。
技考察 [編集]
物理技 | タイプ | 威力 | 命中 | 効果 | 解説 | |
---|---|---|---|---|---|---|
げきりん | 竜 | 120(180) | 100 | 行動固定+混乱 | タイプ一致技。フェアリーで止まる。 | |
ドラゴンダイブ | 竜 | 100(150) | 75 | 怯み20% ちいさくなる相手に必中+威力2倍 | 命中不安のタイプ一致技。ちいさくなるラッキー・ハピナスやシャンデラ対策。 | |
ドラゴンクロー | 竜 | 80(120) | 100 | - | タイプ一致技。命中安定でデメリットも無いが火力不足。 | |
そらをとぶ | 飛 | 90(135) | 95 | - | Zワザ前提。詳細は下記参照。 隙はできるが、通常使用で相手のトリックルームやフィールド等を枯らすための時間稼ぎにも。 一応Zワザを完全に回避できる数少ない手段でもある。 | |
しんそく | 無 | 80 | 100 | 優先度+2 | HGSSまたはVCクリスタルのイベント産から遺伝。 カイリューの強力な個性であり抜き性能は上がるが、げきりんと悪相性。 | |
じしん | 地 | 100 | 100 | - | 鋼対策。特に対ヒードラン。無振りカプ・コケコは性格補正をかければ確1。 | |
ばかぢから | 闘 | 120 | 100 | 攻撃・防御1ダウン | 対バンギラス。 | |
ほのおのパンチ | 炎 | 75 | 100 | 火傷10% | 対4倍鋼。エアームドに対しては火力不足。 | |
かみなりパンチ | 電 | 75 | 100 | 麻痺10% | ギャラドス、マリルリに。 | |
アイアンテール | 鋼 | 100 | 75 | 防御↓30% | 氷、岩、フェアリーに通るが、命中不安で範囲が狭いので優先度は低め。Zワザにしてもよい。 | |
アクアテール | 水 | 90 | 90 | - | 主に炎、岩、地面タイプ用。ランドロスにも有効。 | |
つのドリル | 無 | - | 30 | - | 初代わざマシン限定。一撃必殺技。 | |
特殊技 | タイプ | 威力 | 命中 | 効果 | 解説 | |
りゅうせいぐん | 竜 | 130(195) | 90 | 特攻↓↓ | 行動制限のない高威力のドラゴン技。連発には向かない。 | |
りゅうのはどう | 竜 | 85(127) | 100 | - | メインウェポンにするには火力不足。 | |
ぼうふう | 飛 | 110(165) | 70 | 混乱30% | 命中不安定だが混乱付きで通りがよい一致飛行技。雨で必中。特殊メインの場合に。 | |
だいもんじ | 炎 | 110 | 85 | 火傷10% | 対鋼。物理型における対エアームドなどへの役割破壊。 | |
かみなり | 電 | 110 | 70 | 麻痺30% | 雨で必中。雨パ前提や対ギャラドス、エアームドへの役割破壊。 | |
れいとうビーム | 氷 | 90 | 100 | 凍り10% | 2倍弱点<等倍りゅうせいぐんだが、範囲が広く連発できる。 | |
変化技 | タイプ | 命中 | 備考 | |||
りゅうのまい | 竜 | - | 微妙な速度を補い、火力補強もできる。素早さが上のドラゴンも抜けるがこだわりスカーフ持ちに注意。 | |||
でんじは | 電 | 90 | 地面・電気タイプに無効。特性でも無効化するポケモン多数。 | |||
はねやすめ | 飛 | - | 耐久向け。氷技で受けるダメージが4倍から2倍に減少する。 |
Zワザ考察 [編集]
Zワザ | 元にする技 | 威力 | 解説 | |
---|---|---|---|---|
ファイナルダイブクラッシュ | そらをとぶ | 175(262) | 草格闘は勿論、等倍範囲を活かしてフェアリーにも。A252+りゅうのまいでH252カプ・レヒレ確1。 | |
ぼうふう | 185(277) | 特殊型用。C252で無振りガブリアスに82.5%?97.2%+下降補正無振りしんそくで確定。 | ||
アルティメットドラゴンバーン | げきりん | 190(285) | 行動不能(+ダブルでの対象選択不可)を踏み倒せる。 | |
ドラゴンクロー | 160(240) | ダブル用。げきりんでは通常の技として使いづらいため。 | ||
ドラゴンダイブ | 180(270) | ドラゴンクローとげきりんの中間。 | ||
りゅうせいぐん | 190(285) | 特殊型用。特攻2段階ダウンを踏み倒せる。 | ||
ライジングランドオーバー | じしん | 180 | 味方を巻き込まない+全体技補正のない攻撃技になる。 | |
ダイナミックフルフレイム | だいもんじ | 185 | 役割破壊。エアームドやマッシブーンに。C無振りでもH振りまで確1(エアームドはがんじょう注意)。 | |
ほのおのパンチ | 140 | 役割破壊。Bの高い相手にはZだいもんじのほうが効くが、こちらはりゅうのまいで強化可能。A特化1舞で防御特化テッカグヤに中乱1。 | ||
ちょうぜつらせんれんげき | アイアンテール | 180 | フェアリーに。 | |
スパーキングギガボルト | かみなりパンチ | 140 | いかく込みでもH振りギャラドス確1。テッカグヤに関してはほのおのパンチをZワザ化した時と同じ。かみなりをZワザ化する手もある。 |
耐久調整 [編集]
- H191-B115
- A182ガブリアスのこだわりハチマキげきりん耐え
- H175-D120
- C178ニンフィアのこだわりメガネハイパーボイス耐え
- H191-D124
- C182ラティオスのこだわりメガネりゅうせいぐん耐え
- H191-D128
- C155ゲッコウガのいのちのたまれいとうビーム耐え
メガギャラドス・こだわりメガネサザンドラの攻撃を耐えるにはこれ以上必要。
型考察 [編集]
物理アタッカー型 [編集]
りゅうのまいアタッカー型 [編集]
特性:マルチスケイル
性格:ようきorいじっぱり
持ち物:各種Zクリスタル/ラムのみ/じゃくてんほけん/いのちのたま/ぼうじんゴーグル
努力値:AS252 H4
確定技:りゅうのまい
優先技:しんそく/げきりん
選択技:じしん/ほのおのパンチorだいもんじ/ばかぢからorかわらわり/そらをとぶ(ヒコウZ)
主に中盤から終盤に活躍させるりゅうのまいから全抜きする積みアタッカー。
しんそくによるストッパーも兼ねることができる。
第6世代ではラムのみが主流だったが、第7世代では各種Zクリスタルも視野に入る。
デメリットはりゅうのまいにより一枠取ることによる技範囲の狭さ。
そらをとぶを採用すると鋼が重くなるが、採用しないとフェアリーが重くなる。
対鋼用に炎技を採用するとヒードランが重く、じしんを採用するとナットレイ・テッカグヤ・エアームドが重くなるが、
しんそくを切って両立すると、今度はストッパー性能が失われる。
どこかしら技範囲に穴が出ることを承知した上で起用すること。
ボーマンダの例からして、げきりんの必要性がそれ程感じられないのですが。
↑ボーマンダがげきりんを切るのは、高威力で通りの良い一致ひこう技と、それを補完する高火力サブウェポンであるじしんを使えるから。
カイリューの場合、不一致技は低火力のものが多く、一致技を切ると抜き性能が大きく削られてしまう。
その一致技も、物理ひこう技は通常使用に難のあるそらをとぶしか覚えず、ドラゴン技も、ドラゴンクローは威力が低く、ドラゴンダイブは命中難。
行動固定のデメリットこそあれどZワザ除き最高火力かつ命中安定のげきりんを切るのは無理がある。
↑陽気AS、ヒコウZで空を飛ぶ・地震・神速・竜の舞で使用。
このフェアリー環境において逆鱗の需要は低く、特に使い辛さを感じなかった。
素の空を飛ぶのターン硬直が役に立った場面すらある。
↑逆鱗を優先技に変更。現環境のカイリューは絶対的なエースではなく、役割重視の運用をするのであれば逆鱗を切る選択も無くはない。
ただし逆鱗を切ると安定した火力が出せないので、積みエースを任せるのは難しくなる。
運用としては後述の打ち分けアタッカー型に近く、りゅうまいは受け突破等に使うオプションの一つという扱いになると思う。
- 持ち物考察
- Zクリスタル
役割破壊から高火力デメリット無し一致技まで様々だが一回しか撃てないのに注意。 - ラムのみ
りゅうのまいをする上で脅威になるまひを消すほか、自身のげきりんによる混乱、キノコのほうし対策にもなる。 - じゃくてんほけん
発動が相手依存となるため安定性は望めないが、発動した後の爆発力は随一。 - いのちのたま
りゅうのまい後の抜き性能を高める。 - ぼうじんゴーグル
ユキノオー・バンギラス・カバルドンと両立してもマルチスケイルを潰されず、選出に柔軟性を持たせられる。
キノコのほうし無効により、キノガッサ抜きのようきにする価値が薄れる。
こだわりハチマキ型 [編集]
特性:マルチスケイル
性格:いじっぱり(推奨)orようき
努力値:HAorAS252をベースに調整
持ち物:こだわりハチマキ
確定技:しんそく
優先技:げきりん
選択技:ドラゴンクロー/ほのおのパンチ/じしん/ばかぢから/アイアンテール
主にこだわりハチマキしんそくのストッパー&全抜きを期待して採用される、終盤にハチマキしんそくで全抜きするアタッカー。
今作ではフェアリータイプの登場により安易にげきりんは放てなくなったものの、
フェアリーがいないパーティ相手に序盤にハチマキげきりんでの崩しをすることも可能。
- メリット
- 1ターン(りゅうのまいターン)かけなくても高火力がだせる。
- 1.5倍しんそくによるストッパー性能。
- ステルスロックや天候、受け出しによってマルチスケイルがつぶれても、高火力(特にしんそく)によって腐りにくい。
- デメリット
- こだわりによってカイリューの広い技範囲が活かしにくい。
- 素早さを上げられないため、しんそく以外での全抜きを狙いづらい。
- フェアリータイプの登場により、こだわりげきりんはうちにくい。
A特化することで、げきりんでB特化クレセリアを高乱数2発にできる。
そのため、基本的にはいじっぱりが推奨される。
ただし、キノガッサなどいじっぱりでは抜けない相手も多いため、
低速の相手にも強くなるためのようきも環境に応じて十分選択肢となる。
広範囲撃ち分けアタッカー型 [編集]
特性:マルチスケイル
性格:いじっぱりorようき
努力値:HAorAS252をベースに調整
持ち物:たつじんのおび/Zクリスタル/ぼうじんゴーグル/ラムのみ/じゃくてんほけん
確定技:しんそく
選択技:ドラゴンクロー/そらをとぶ/じしん/ばかぢから/かみなりパンチ/だいもんじ/アイアンテール/どくどく
りゅうのまい搭載にはない技範囲の広さと、こだわりハチマキ所持にはない撃ち分け性能を両立する型。
主に「対面構築」において相手との撃ち合いを制することを目的に採用される。
当然ながら全抜きを狙うものではなく、相手1匹とのタイマンを制することに重点を置く。
- この型における選択技考察
- 後続が処理できない範囲を考慮して選ぶ。
特殊アタッカー型 [編集]
特性:マルチスケイル
性格:ひかえめ/おくびょう
努力値:C252 HorS252
持ち物:こだわりメガネ/ぼうじんゴーグル/とつげきチョッキ/Zクリスタル
確定技:りゅうせいぐん/しんそく(こだわりメガネなら不採用)
優先技:ぼうふう/だいもんじ
選択技:かみなりor10まんボルト/れいとうビーム
主に補完として採用されることとなる特殊技主体のカイリュー。
ほえるねむりごな搭載のメガフシギバナに対処できる、ドラゴン飛行や飛行電気の技タイプの組み合わせを高火力で放てる、
りゅうせいぐんによるそこそこの崩し性能があることなどが採用理由となる。
フェアリーを処理するまでは動きにくいげきりん主体の物理型とは違い序盤は技拘束がないりゅうせいぐんを軸に負担をかけていくことができる。
積極的にりゅうせいぐんを扱っていけるので序盤の崩しにも運用しやすい。
C100だと火力不足のように見えるがメイン、サブともに高威力の技がそろっているためまずまずな火力は出る。
だが、単純にカイリューを特殊ドラゴン(高火力りゅうせいぐんがメイン)として使うには、
いくらマルチスケイルがあると言っても、素早さも火力も明らかに足りていないので、
しんそくやでんじは(orこうそくいどう)で補う工夫が必要。りゅうせいぐん→しんそくは、一般ポケモンでは他にできない芸当なので
こだわりアイテムを持たないアタッカー運用なら、メガボーマンダとの差別化のためにもしんそくは確定となる。
第7世代ではZクリスタルの登場によりぼうふうの使い勝手が大幅に向上。
一度きりなので場面を考えて打つ必要はあるが、Zぼうふう+しんそくでガブリアス程度の耐久であれば確定で落とせるため、
持ち前の耐久力と合わせてかなりの対面性能を発揮できるようになった。
一致技との補完に優れるだいもんじは優先的に採用したい。
対カイリュー [編集]
- 注意すべき点
- マルチスケイル+りゅうのまいのコンボが強力で半端な攻撃では逆に無双されてしまう。
マルチスケイルとZワザで強引に突破してくることも。
セットで採用されやすいハッサムのケアも必要。
高耐久のHB特化クレセリアですら、A特化こだわりハチマキげきりんで高乱数2発にできる火力は留意しておくこと。
めざめるパワー氷や、不一致れいとうビーム程度なら余裕で耐えられる。
またマルチスケイルを潰しても、半端な火力の2倍弱点攻撃などではやはり耐えるので確定圏内に入っているか確認して攻撃すること。
耐久型のどくどくで削る場合、両刀可能なステータスで役割破壊に長けるので継続的に受けるのは難しい。
所持率は低下したがじゃくてんほけんやラムのみ持ちも存在する。
- 対策方法
- マルチスケイルを潰してから氷技で4倍弱点を突く
- ねこだまし・ステルスロック・あられ・すなあらし・ゴツゴツメットなどで、マルチスケイルは潰せる。
特にステルスロックはマルチスケイルを貫通して1/4ダメージを与えるので有効。
また、スキルスワップでこの強力な特性を自分のものにしたり、いえきやなやみのタネなどで無力化するのもアリ。
交代時のダメージでマルチスケイルが潰れるのを恐れて基本的には死に出しがほとんどなので、強制交代技で引っ込ませてしまうのも手。
あくび、アンコールなどで交代を誘発してもよいだろう。 - マルチスケイルを貫通するほどの超火力や、特性かたやぶりで弱点を突く
折りたたみ - テッカグヤ
- げきりんを半減でき高い耐久から役割破壊を受けにくく、対策として有効。
こちらからはやどりぎのタネ・まもる・みがわり等で攻めていける。
特化した対策をとらずに環境の一般的な型で対策でき自身もトップメタである。
カイリューの側から見ると採用率的に自身かパーティー相手で何らかの対策が欲しい相手。
カイリューの側からも炎、電気のZワザという対策の対策も存在するがその場合ある程度地力を犠牲にする。